SL-1200Mk3改造⑥プラッター(お皿)

ターンテーブルもしくはプラッターと呼ばれる回転する皿の部分です。
改造前後の測定結果も掲載致します。



中古品とは言え改造にはリスクが伴います。
失敗すると故障しますから、むやみな改造はやめましょう。(爆)
いわゆる一つの自己責任。


【漏れ磁場はあるのか?】
ダイレクト・ドライブ・モーターのプラッターには磁石がはまっています。
この磁石から磁場が漏れている事はあるんでしょうか?
e0298562_12344961.jpg

写真でも見えますが鉄板でガードされていますから大丈夫と思いますが、
一応は確認してみます。
SL-1200それ自体は北東向きに設置して確認しました。
e0298562_12434544.jpg

これに対して、SL-1200は三相6極のモーターなので磁石は4極?
   違いました。(爆) 12極のモーターで磁石が8方向16極の様です?
レコード最内周、軸の中心から50mmの箇所、カートリッジの位置です。
e0298562_12494529.jpg

細かな差はありますが、どの角度でも同じ様な反応です。
8分割で見てみましたが他の角度でもだいたい同じです。
  16分割で見ればNとSが代わり番こに現れるはずなんですかね? おおよそS極。
地磁気に毛が生えた程度の引き寄せ具合ですし、まあ心配しすぎですな。



【実際に回転させて確認】
でも、もう少ししつこく、実際に回転させて測定してみました。
はじめは針を台の上に乗せてみたりしましたが駄目でした。
アルミサッシの棒をコインなどで高さ調整して設置します。
震動を拾っちゃって磁気の影響を測定どころじゃありませんでした。
e0298562_1364661.jpg

うまくいったのは下図の方法です。
カートリッジを微妙に浮かせた状態でプラッターを回転させます。
停止時、回転時、実際のレコードの無音トラックをそれぞれ比較しました。
e0298562_1351117.jpg

影響が出て来た周波数帯は200Hz以下の領域です。
下図の結果となりました。
e0298562_13101687.png

e0298562_13102515.png

無音トラックは内周じゃない磁力の影響外の外周。
(無音トラックの50Hz成分は元々から録音されている無音中の雑音。)
フォノEQアンプが非常に低雑音なので測定できた訳です。
でも実際には無音トラックのゾリゾリ音にマスクされて聞き取り不能です。
基準レコードの1kHz信号が0dBになる様にレベル調整してありますから、
ポピュラー音楽などは更に10dB以上のダイナミックレンジがあるでしょう。
ちなみに手動で回転させた場合はだいぶ良い結果となります。
(つまり磁石よりもコイルからの影響が大きい。)

もうこれは影響無しと言えるでしょう。
SL-1200Mk3改造②ハム対策をする前のハムノイズのほうが大きいですよ。
かかとで頭痛を病む。取り越し苦労。まさに杞憂です。
風呂でも入って寝た方が良いですな。(爆)



【プラッターの「鳴き」】
次の話題はプラッターを叩いた時の「鳴き」です。これは判り易いですな。
まるでお寺の鐘の様に響きが収まりません。(爆)
「鳴き」が音質にどのように影響するかを確認するのは大変です。
でも、「鳴き」それ自体を対策する事は出来そうです。
よって「鳴き」対策してみました。

対策前に測定しておきます。
測定方法は下図の手段と致します。
e0298562_13264051.jpg

測定結果は下図となります。
e0298562_13272939.png



【「鳴き」対策その1】
プラッターを叩いて音がしている時に、縁(フチ、外周)をさわるとおさまります。
よって縁の震動をダンプする方法を考えました。
下図は断面図ですな。
e0298562_1332457.png

下の方に書きますがFRP用のポリエステル樹脂は使えません。
エポ吉です。(爆)
e0298562_14353480.jpg


これで早速やってみましょう。
まずはカッターナイフでゴムを切り取ります。
くっ付いている箇所は細いマイナスドライバーを使えば剥がせます。
e0298562_13333520.jpg

e0298562_13334581.jpg

案外簡単に切り取れました。
e0298562_13341937.jpg

エポキシは90分硬化タイプです。硬化時間が早い物は駄目でしょう。
物が大きいのでゆっくり作業できた方が失敗はありません。
割り箸に取って少しづつ充填して行きます。
e0298562_13403489.jpg

e0298562_13404985.jpg

まる1日放置すればだいぶ硬くなります。


【効果はどうだ? その1】
そして結果です。変更前のグラフと比較してみましょう。
e0298562_13272939.png

e0298562_13455930.png

かなり効いたんじゃない?
つまり、あの黒いゴムは効果がイマイチ。



【「鳴き」対策その2】
調子に乗って裏側全面をいじってみました。(爆)
e0298562_14174890.png

まずははがします。マイナスドライバーとペンチが必要です。
ボンドが残りますのでドライバーでこそげ落とします。
まあテキトーでOK。(爆)
e0298562_1354197.jpg

ここで、ちょっと脱線します。
  FRPのポリエステル樹脂は駄目だよという実験をしてみました。
  固化すると収縮してはがれてくるんですな。エポキシは収縮しません。
  下図ははがした後です。比較的簡単にはがれちゃいます。
e0298562_13554082.jpg

  しかも固まったポリエステル樹脂はガラスみたいに響きがある!
  響きがあるんじゃ駄目ですよ。

脱線から戻りまして、
穴の部分にガムテープを施します。漏れが無い様にしっかり貼ります。
e0298562_13582615.jpg

次にエポキシボンドを薄ーく塗りまして、その上に脱脂綿をちぎって置きます。
叩いてもカンカン響かない様にしたいので綿にしました。
ガラス繊維やカーボン繊維は硬すぎです。
e0298562_1411769.jpg

その上にエポキシボンドを乗せて行きます。
10分くらい放置するとボンドはいい具合に綿に吸われます。
ムラがある部分にヘラ等を使って少しづつボンドを乗せて行きます。
e0298562_1425419.jpg

さらに10分くらい放置すればだいぶ良い塩梅になります。
気泡があるのでヘラで叩いて気泡を押し出します。
ベトベトですから垂直に叩かないといけませんな。(爆)
e0298562_145455.jpg

全体が3区画あるとして、1区画にボンドを1セット、100mℓ使いました。
枠の部分で1セット、合計4セットでした。価格的にどうかな?
単純に400mℓのエポキシ充填セットを入手した方が良いかも知れません。
探せばサーフボード作成用とかのエポキシセットが入手可能ですな。
下図は固化中です。
e0298562_1475073.jpg

4〜5時間くらい経過するとベタベタ付着しなくなります。
完全に硬化した訳ではありませんので指などで押せば凹みます。
ただし若干の調整しか出来ません。

1日が経過し固まりました。ガムテープを取ります。
e0298562_1493698.jpg

エッジのバリとかはみ出しなどをカット、削除します。
e0298562_1410226.jpg

塗装の部分は、黒い塗装がはがれたりせずに簡単に取れます。
銀色のアルミ部分に密着しているボンドは取れません。
e0298562_14103828.jpg

次に磁石の取り付けですが、怪しいビビリ音がします。
ビビリ音がしない様にアラビックヤマト糊を付けておきます。
e0298562_14152360.jpg

e0298562_1415375.jpg

アラビックヤマトが固まるのを待って、これにて作業は終了です。
e0298562_1416997.jpg

表面をアルコール等できれいにすれば気分もまた清々し。(爆)



【効果の確認 その2】
今回の記事では目玉となる部分です。
こうなりました。
e0298562_1433048.png

こりゃ劇的な効果ですな。
ターンテーブル・シートとかじゃここまでの対策は不可能かも?
もう別もんの静寂感です。な〜んちゃって気のせいです。(爆)



【その他】
本体の下部ですが、ゴムを外すという話が有名ですな。
硬く重いコンパウンドも不要なら下図の様な足もつけられます。
(苗床はSL-1200を裏返して作業する時に使った置き台です。)
e0298562_14375343.jpg

e0298562_1438373.jpg

まあピッチコントロールVRのあたりが震動的に弱いので、
そこはエポ吉を充填すればいいかも?


SL-1200Mk3の改造記事ですが今回で終了です。
沢山の場所をいじりましたし、色々な所がもの凄くグレードアップしたかも?
メインマシンとしても使えますよ旦那。




【注意事項】
何があっても自己責任です。
何らかの問題が発生しても当方は一切の責任を負いません。
そして当方はめんどくさいので一切サポート致しません。(爆)

以上です。




















[PR]
by ca3080 | 2014-10-11 15:14 | オーディオ&電子工作
<< ターンテーブル・シートの自作 SL-1200Mk3改造⑤モー... >>