番外編・レコードクリーニング

まあこれもアクセサリーの一種という事で、番外編として記載してみます。
それぞれ知られた手法ですが効果と使い方を考えてみました。



新品のレコードを買ってきれいに保管してあれば大げさなクリーニングは不要です。
下記の方法を真似して実行してはいけません。

まあ自己責任という事で。


【ボンドパックについて】
ボンドパックは非常に有名ですな。チリチリ雑音に効果的です。
木工ボンドかアラビックヤマトです。成分ポリビニルアルコール。
それ以外のボンドを使用すると剥がれなくなります。(爆)
木工ボンドが白い理由は、水の中にボンドの分子が乳化されて浮いており、
牛乳と同じ理由で白く見えるらしいですな。よって固まると透明になります。
まあ気にしないという事で。アラビックヤマトなら確実。
詳しい方法などは他のサイト等で調べて下さい。
e0298562_1418597.jpg

はがした皮です。(爆)


【ボンドパックは万能か?】
ボンドパックは黄砂みたいな微細な砂埃を効果的に除去できる様です。
でも効果が無い時もあります。
水滴みたいな感じで付着し乾いた様な汚れはボンドパックが無効です。
レコードの表面が変質した油脂などで覆われている物も駄目みたいです。
油脂の由来は皮脂が多いかも知れません。
キッチンからの油の煙やタバコのヤニもあるでしょう。
レコード保護スプレーや静電防止剤が変質して固まったりもするかも?
油の膜でレコードに密着しているから、ボンドパックが効かないんですな。

それではという事で、汚れをシミュレーションして考えてみました。
マジックペンを使います。
汚れの本体が黒色顔料で、油脂が膜を作って付着している状態です。
  ※追記2014.10.08。クレヨンは蝋(ロウ)、墨汁や絵の具は膠(ニカワ)。
   汚れがロウやニカワで覆われている事は無いんじゃないの?
汚す対象はビニルじゃありませんが大目に見て下さい。
e0298562_14493186.jpg


ボンドパックしてみます。(はがす時にはセロテープを使うと簡単です。)
e0298562_14495871.jpg

やっぱりこういう油脂の膜で覆われた汚れには効果がありません。
とにかく何でもボンドパックすりゃ良いという考えは駄目でしょう。



【洗浄液の効果を確認する】
ボンドパックする前段階の作業として、
表面の油の膜を落とせる洗浄液が必要な訳です。
レコードは硬質ビニールですが薬品に対して耐えるかどうかは調べられます。
検索すると一覧表があったりします。→ビニル耐薬品性
マニキュア除光液のアセトンはNGだけどエタノールはOKですな?
か性ソーダも石油ベンジンも◯になってますぞ?
そんな訳で効果を確認してみました。
e0298562_14522957.jpg

某クリーナーは水に毛が生えた程度の洗浄力みたいです。
バランス某33A、33Bという奴もだいたい同じです。
優しく効くのが良いんですよ! (爆)
きっと洗浄力以外の効果があるに違いありません。

次は家庭用の洗浄剤です。
e0298562_14544244.jpg

おおプロッキーが完全に消えましたよ。
マジックリンの効果としては、マッキーとマイネームが薄くなってます。
洗濯槽クリーナーはマイネームに負けてますな。
マジックリンと同等の物は多いです。プロ用の換気扇洗浄液も少し良い程度。
マジックリン以外にも使えるものはあるでしょう。
洗濯槽クリーナーはアルカリです。皮膚が侵されますから危険です!
衣類に飛び散ると色落ちしますし、そういった扱いにくさが問題です。
成分としてはカビキラーとほぼ同じです。
フケみたいな蛋白質汚れはアルカリで溶かして効くかもしれませんよ。
クリーニングの直後にはアルカリ分を水で洗い流さなければなりません。

次はエタノールを水で35%に希釈した液(ホワイトリカー)と
メラミンスポンジ激落ち君です。
e0298562_1552089.jpg

35°の強い酒はマジックリンと同じくらいの効果ですな。
マジックリンより酒の方が洗浄液としては扱い易いですな。
メラミンスポンジはけっこう落ちてますな。
でもメラミンスポンジは「強くこする」という作業があります。
砂埃もいっしょにこすったら傷をつけるかも?懸念がありますな。禁止。(爆)

次は95%エタノールと、クレ5-56です。
この辺の液体になるとちょっとレコードが心配になってきますな。
エタノールを扱うと火事になる危険性があります。要注意!
e0298562_1591713.jpg

うーむペンテル強し!(爆)95%エタノールでも完全ではありません。
でも35%エタノールと比べて段違いの効果があります。
エタノールは水で希釈すると効果がだいぶ落ちるという事です。
クレ5-56は意外でした。洗浄用ではありませんが完全に落ちました。
しかしアルコールと違って揮発せず残ります。これはレコードが危険です。
石油系の溶剤が入っているので5-56自体も洗浄する必要があります。

次は石油です。(爆)
クリーニング以前に燃料ですし火事になる危険があります。実行禁止!
e0298562_1517248.jpg

ホワイトガソリンですな。きれいに落ちました。
クレ5-56の方は見た目で影響を確認できませんでしたが、
ホワイトガソリンでは素材の表面がかすかに艶消しになった様にも感じます。
そしてホワイトガソリンより洗浄効果がある物はシンナーです。
シンナーはビニール製のレコードが溶けます。
目で見えなくても拭き取れずに残った石油分で徐々に侵されます。
いつの間にかチリチリ雑音だらけとなるでしょう。
これはレコードの破壊であって元に戻る事はありません。

エタノールまでは何とかOKでしょう。
クレ5-56は数秒なら持つかも知れませんが後々の影響が心配です。
ホワイトガソリンやシンナーは完全にNGという事です。



【ちっと洗ってみんべ】
中古レコードは非常に怪しいので入手した直後に洗っています。
静電防止剤みたいな皮膜が中々取れない物もあります。
そんな駄目そうなレコードじゃなくても、
汚れが無さそうなレコードもやってみると意外に効果があったりします。

マジックリンの界面活性効果で汚れが取れやすくなります。
そしてレコード専用の歯ブラシとして有名なデンターシステマですな。
デンターシステマの毛の先端を10倍拡大鏡などで見てみますと、
レコード針よりも鋭角で細いですな。無くなると困る歯ブラシ?(爆)
その歯ブラシで汚れを搔き出す訳です。ゴシゴシ!(爆)
e0298562_15275977.jpg

2016.04.09追記。写真みたいな少ない泡立ちの場合はちょっとアレです。
       レコードスプレーの様な物がこびりついていると予想されます。
       その場合は泡立つまで何回か洗浄した方が良さげ。

どこに汚れが詰まっていたのか判りませんが、
上の写真みたいに汚れが浮き上がってきます。
でも本当は、写真の半分くらいのつぶつぶは洗剤の気泡でしょう。(爆)
この後は蛇口から直接水を掛けて完全に洗い流します。
完全に水で流したら、今度は水気を拭き取る作業です。
e0298562_15331558.jpg

大まかな水滴は吸水スポンジ等が使えます。洗車用などを探して下さい。
この吸水スポンジですが使用後に放置するとカチカチに硬くなります。
でも水を吸わせれば元の柔らかさに戻ります。これはその都度絞って使います。
吸水スポンジの後はウエスで拭き取ります。
ウエスはマイクロファイバークロスですな。
タオルみたいにループに織ってある物はお勧め致しません。
(新品のウエスには繊維の屑が付いてる事があります。洗って仕込んだ物を使用。)
e0298562_15483650.jpg

左のウエスを洗濯しても埃が繊維に絡んで取れませんからNGです。
右の物みたいな短毛のウエスが最適と思います。メガネ屋のオマケとか。
この段階では強くこすって拭く事は避けた方が良いかも知れません。
最後に精製水で仕上げれば良いんでしょうがまあ気のせい程度の効果でしょう。
拭いた後は乾燥です。乾燥棚は作るしかありません。(爆)
e0298562_15531352.jpg

ひどい汚れがあったレコードの場合、内袋を新調した方が良いと思います。
当方としては、もともとの紙の内袋は使いたくありませんな。
e0298562_15551184.jpg

このままレコードを左にスライドして収納。
入れ方が変かも知れませんが気にしないで下さい。

e0298562_15203285.jpg

*マジックリンを使うにはキッチンか風呂場で作業しないと駄目ですな。
 マジックリンは原液のままじゃないと効果が少ないでしょう。
 オーディオルームで使うには水か酒がメインでしょう。(爆)
*マジックリン洗浄でチリチリ雑音もOKになるかも知れませんが、
 まだ駄目と思うなら、ここでボンドパックでしょう。
 油膜が取れた後ならボンドパックも効果が大きいでしょう。
*ひどい汚れがある要所はエタノールを使いますが短時間で済ませます。
 その後にすぐ精製水で拭くか洗うかします。暴露時間を短くする訳です。
*ケースにもよりますが洗濯槽クリーナーが効く場合もあります。
 使用後の水洗い必須。レーベルに付着すると色落ちします要注意。
*そしてこれはNGと考えて下さい。
 どうしてもやってみたい場所にクレ5-56を綿棒につけて拭きます。
 更に歯ブラシでこすってみます。
 そしてすぐにアルコールやマジックリン等を使って5-56を洗い落とします。
 音溝にそって流れて行きますからレコード全体の洗浄が必要です。
 わずかでも5-56が残留すれば、徐々にレコードを侵してチリチリ音が激増。
 くれぐれも実行しないで下さい。(爆)


レコード盤が満足できる状態になりましたら、
あとは精製水とマイクロファイバークロスだけで手入れすればOKでしょう。
砂埃を取り去った直後なら強めに拭いても大丈夫と思います。
盤面がピカピカにきれいになる場合がありますな。
しばらくレコードを使って埃をかぶったら強めに拭いてはいけません。


これで話は終了ですが、概要としましては、
汚れのレベルに応じて段階を追って対処する事が可能という事ですな。
実際の音の効果としては抜群に効くと感じる事も多いですが、
きっと当方の勘違いですよ。(爆)




【注意事項】
自己責任にてお願い致します。
大切なレコードが傷みますから実行しないで下さい。
引火性の液体などを使用しますと火事になる危険性があります。
何があっても当方は一切の責任を負いません。
そして今回の記事も一切のサポートが不能です。(爆)

以上です。






音溝の問題箇所を高倍率ルーペで見れば汚れか傷か判るかも?
まあレコード以前に部屋の掃除が重要だったりします。(爆)


————————————————————————————————
2014.09.13 これは質の悪いレコードです。
気泡みたいな砂みたいな物がビニールに練り込まれてます。凹凸があります。
あるいは風化したのかな?ちなみに日本製の盤ではありません。
まあハズレのレコードですな。洗う意味無しです。チリチリ音は絶対に取れません。
e0298562_15222772.jpg

高倍率の拡大鏡は所持しましょう。針先も見れますよ。


2016.03.05追記。下図は糊みたいな物が付着している様にも見えますが、
クリーニングしても取れないので拡大してみたら違いました。(爆)
木綿糸みたいな物が埋め込まれたレコードです。まあご参考画像という事で。
この部分を針が通過する瞬間だけ音が小さくなる感じです。
e0298562_8342024.jpg



————————————————————————————————
2016.02.11追記です。建国記念日ですな。
エタノールですが、こんな品物も良さそうです。容量1ℓ、エタノール71%です。
食品添加物の安心安全なグレードです。ビニルを溶かす不純物は一切含まれません!
e0298562_17161044.jpg

(使用後は精製水も使いましょう。)

業務ス◯パーです。457円+消費税。(爆)
e0298562_17173592.jpg

工業用アルコールより安心! 71度の濃さでこの値段! 安い!
薄めて飲んでも良さげ。(爆)









by ca3080 | 2014-08-30 19:02 | オーディオ&電子工作
<< SL-1200Mk3改造①スタ... DENON DL-110の改造 >>