ポタアン(爆) その②

簡単そうに見える回路も作ってみると色々ありますな。電子回路は判らん!(爆)
問題点をすべて対策して、使える回路にブラッシュアップします。



問題点に対処する方法はベストなやり方では無いかも知れません。
まあご参考になるか判りませんが、宜しければご覧下さい。


【電源のリプル】
前回の最後に書きましたが、
単三電池から3.3Vに昇圧するSW電源としてHT7733Aを実験しました。
すると無音時とかの電流が少ない時に間欠動作になってしまう、という話。
この間欠周期がアンプ側に微妙に漏れ出て、小さくピ〜〜と聞こえちゃう。(爆)
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これを暗く悩んでないで、こう考えるんですよ。
問題点を対策したら偶然にも音が良くなっちゃうかも?(爆)


【ピ〜〜音対策】
当方が考えた対策はオーソドックスな方法です。
つまり3端子レギュレーターを追加してリプルを低減します。
下図の対策でピ〜〜音は完全に聞こえなくなります。
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*HT7733AのOUT端子は出力じゃなくてNFB端子の様でした。
 出力電圧=3.3V*(330Ω+3.3kΩ)/3.3kΩ=3.63V
 こんな使い方はどこにも書いてありませんな。
*LDOレギュレータICを使えば入力3.6Vでも問題無く動作するでしょう。


【定電圧ICを何にするか?】
ディスクリートも考えましたが、今回は面倒なので既製のICにします。
LDOタイプで出力電流は500mA以上の物ですな。
しかし何も考えずにレギュレーターICを選んではいけません。
音質に関係してきますのでICの選択には注意が必要です。
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どこを見て選択するのか? う〜ん判らん。(爆)
リプル除去率を見て20Hz〜20kHzまでフラットな物を選ぶのが良さそうです。
根拠はありません。当方の勘です。(爆)
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そんな訳で良さそうなNJM2845DL1-33を採用しました。
フラットパッケージですが、この様に加工すれば基板に刺して使えます。
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【低音でコケる問題】
以上の対策を盛り込んで実験したら、別の問題が現れました。
アンプの負荷抵抗20Ωで、低音を再生するとクリップして歪むんですな。
一体どこでコケているかオシロで探りましたら、HT7733A電源でした。
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よく考えたら当然の結果の様な、単なる駆動力不足でした。
ヘッドフォンが40Ωなら大丈夫っぽいですが、対策しておこうと思います。
対策方法は簡単です。HT7733Aの出力コンデンサを容量アップするだけです。
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きりがないので、1000uFにしておきます。
大音量の50Hz以下の重低音を聴きたいなら3300uF以上にして下さい。
鼓膜にダメージをくらいますから自己責任にてお願いします。(爆)
瞬間的な負荷電流の変化に対する応答の波形も計測してみました。
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けっこう良さそうです。


【対策後の電源回路図】
問題点を全て対策した電源回路図が下図です。
 ※2014.01.25回路図差し替え:R1,R3が検討中の定数だったよ!
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(回路図には音質の詰めが入っておりません。次回の記事で書きます。)
電池2本で動く±3.3V電源が出来ました。
出力電流は150mA程度ですが、瞬時なら300mA可能。
けっこう使える電源だと思います。



下記はアンプ側ですな。

【出力段の素子】
出力段の動作については前回の記事でちょっと説明致しましたな。
MOSFETに何を使うかですが、条件がありますな。
・特に、VGSカットオフ電圧は2V以下が望ましいです。
  今回の電源電圧は±3.3Vなので、せめてVGSは2Vくらいで使いたい。
・次に、NchとPchで特性が似ている物が欲しいですな。
  特性が違っていればプラス側とマイナス側で非対称の歪みが増えます。
・それと、入手のし易さとバラ付きの考慮ですな。
ちょっと探したら最適な物がありました。欠点は、OP-AMPに見える所。(爆)
NDS9936FDS4935Aです。デュアル型です。5個パックを買いました。
でもペア性が良いかどうかが気になりますな。
そこでデュアル素子のVGSのバラ付きを測定してみました。 
・NDS9936は入手した全てが 1.77V/1.77V ペア性はバッチリ。
・FDS4935Aは若干差がある感じで、
   ある物は 1.84V/1.86V 別の物は 1.82V/1.84V
そういう事でオフセット調整はPch側に入れてみました。
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デュアル型を利用するので温度補償も完璧です。
実際に組み立てて調整してみましたが、うまく動作しますな。
オフセット調整後の半固定抵抗も真ん中くらいの角度になりました。
  手持ちの数個を見ただけなのでバラ付きの保証はできません。
  まあ半固定抵抗を1kΩに変更するとかで対応可能かも?
ご参考ですが、基板はこれ


【前段を追加する】
MOSFETには大きいゲート容量があります。
そんなゲート容量も、パソコンやiPodのヘッドフォン出力で駆動可能です。
出力段だけなら組み立ても簡単でシンプル回路ですな。
でも音を聴いたらやっぱり駄目で前段が必要です。(爆)
前段を付ける事で音が良くなりますな。

ところで、前段の素子はどうするか?
OP-AMPを超える高音質を狙ってますから、OP-AMPは不使用です。
使える素子は限られます。JFETは使えません。2SK241GRも使えませんな。
これらの素子は当機では電源電圧が足りず出力電圧を3Vまで上げられません。
それが可能なのはバイポーラです。BJTのエミフォロですな。
ただし、そう単純でもありません。
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マイナス側が伸び切らないですな。電源電圧まで振るのは難しい訳です。
これに対しての対策手段はあります。
古代に失われた幻の技術、ブートストラップ。(爆)
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Are you'r ready boots ?

冗談でやってみましたが、うまくいったっぽい。(爆)
ブートストラップで音質劣化しないのかい? 次回に書きましょう。


【アンプ部の回路図】
以上の対策をすべて盛り込みまして、下図の回路図となりました。
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ボリュームで酷く音質劣化してますな。何とか改善したく思います。
音質の詰めは次回の記事になりますが、うまくいくかな?
このままの回路でC負荷発振は問題ありませんでした。安定してますな。
出力ソース抵抗も無しでアイドル電流も非常に安定しています。


【歪み特性とか】
ご参考という事で測定してみました。
歪率が悪くても音質には影響無しかも知れませんが、さすがに歪率2%はキツい?
(使用した計測ソフトはDSSF3です。)
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まあ±3.3V電源のNO-NFBアンプですから、こんな所でしょう。
歪率2%でもオシロで見るときれいな正弦波ですよ。(爆)
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エネループはフル充電で測定しましょう。
ちなみに電池容量が減ってくるとクリップ電圧が下がります。
つまり音が歪んできたら電池交換という訳です。
  ※追記です。歪む前段階の症状として音質もイマイチになるみたいですな。
  ※音質に影響が出始めるのは電源がコケて定電圧じゃなくなるからでしょう。
  ※まあ満充電のエネループで連続使用ならば10時間くらい保つかな?
電源やアンプの発熱はほとんどありません。むしろ冷たい。(爆)


【次回の話】
音質の詰めですな。秘技炸裂!とか何とか。(爆)
ポタアンとしては次回の記事で完成です。



【注意事項】
実験や個人的な使用は自由ですな。しかし、当方考案の回路や検証を断りもせず
商品などに採用したり記事に掲載するのは駄目ですよ。パクりはイケません。
記事の内容は鵜呑みにせずご自身で実験評価して下さい。
そして当方はめんどくさいので一切サポート致しません。(爆)

以上です。
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by ca3080 | 2014-01-24 21:55 | オーディオ&電子工作
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