ミニアンプを計画しているんですが、ミニアンプを作る前段階の実験です。
ポタアンとしても使えるかも知れません。 まずはポタアン(爆)ですが、徐々にパワーアップしていこうと思います。 ボケ防止を兼ねて、見掛けた事が無い様なオリジナル回路を考えます。(爆) 【ポタアンの課題】 入力装置はiPodとか限定じゃなくてパソコンやCDPlayerにも使いたいです。 という事は、最大入力電圧は2Vrms。するとピーク電圧は±2.83Vになります。 アナログアンプでピーク±2.83Vの波形をクリップせずに出力したい訳です。 そこから、 電源電圧は±2.9V以上が必要ですな。 次に、ポータブルなので電池の数を減らす必要があります。 更に電池が長持ちする方が宜しいですな。 よってなるべく低電圧で動作する出力段を先に考える必要があります。 ±2.9Vプラス数ボルトくらいの低電圧電源でうまく動くのか? 目星がついたら電源の構成を考えましょう。 【出力段】 ある程度の音質を求めたいのでアンプICとかD級アンプは却下です。 LME49600とか良さそうにも見えますが、あれも使えません。 データシートの項目VOUTを見ますと、IOUT=100mA で VCC –2.0 VEE +3.1となってます。 ±2.83Vの出力を出すには、VCC=+4.83V、VEE=-5.93Vが必要です。 ディスクリート素子で、 と言いましてもBJTのエミフォロならLME49600と同程度でしょう。 かと言ってBJTのプッシュプルエミッタ接地はけっこう難しいでしょう。 何が難しいかって、アイドル電流安定性と出力オフセット電圧です。 当方がじっくり考えた結論はパワーMOSFETを使う方法です。 色々な課題も下図の回路にすれば完全に成立します。オリジナル回路です。 *Q1とQ2は同じ品種で、VGS-OFF電圧を測定し同一の物を使用します。 Q3、Q4も同じく特性のそろったペア品を選別します。 *直流的には、VG1=VG2 ですな。 という事は、ID1=ID2 ですな。 Q1のソース電圧は0Vなので、直流的にはQ2のソース電圧も0Vですな。 *温度変化によるVGSの変動は熱結合で対応します。 【エミュレーションで確認】 その回路案は大丈夫なのかMC9でエミュレーションしてみました。 まあ理想的動作なら電源電圧が±3Vでも行けそうですな? 入力インピーダンスも100kΩのバイアス抵抗だけなので、並列で50kΩですか? 軽く駆動できそうです。 問題があるとすれば、MOSFETのゲート容量が大きすぎる事くらいです。 【実際の動作を確認】 うまく動きそうなので早速に実験基板を作りました。 ここで見るべきなのは実力で電源電圧が何ボルト必要か?という所です。 まあこんな写真。 電源構成は仮の物です。写真のSW電源は効率が悪いので却下となりました。 出力段に使用したMOSFETはVGS-OFF電圧が2V以下の物から選びました。 バイアス用MOSFETは端折ってL/R共通にしました。 NchとPchはコンプリとか完全に無視で宜しいと思います。 何を使うかと言うお話はまた次回あたりで記載しようと思います。 そして下図が動作波形です。 (波形が階段状なのは当方使用の実験用発振器が階段波出力のためです。) やっぱり実験してオシロで見てみると判る事がありますな。 電源が少しコケる事を考慮する必要もある訳ですよ。 20Ω負荷の条件ですが、 ピーク出力=1.75Vrms*√2=2.47V ピーク電流=2.47V/20Ω=123mA 電源電圧±3.3Vで123mA駆動、入力2Vrms対応可能という事が判りました。 LME49600より電源電圧利用率が良いという事ですな。 3.3Vという汎用性の高い電圧値も良さそう。(爆) 【音質の予測】 動くからと言って音が悪けりゃ駄目じゃない?(爆) 上記掲載の写真でも一応は動作しますので、音を聞く事も出来ます。 まあ部品も中程度以上の物を使っていますから、それなりに聴けるでしょう。 最高の物をここに使うのはもったいないし、中程度の部品も在庫消費ですな。(爆) しかし、ボリュームも付いてないしMOSFETの大きなゲート容量は大丈夫ですか? そこは下図の様に使えば大丈夫。ヘッドフォン出力で駆動すれば可能です。 パソコンの部分はiPod等に置き換えても評価可能ですが、 間に余計な物を入れれば音は悪くなる一方じゃないの? ところがですな、けっこう良くなりました。(爆) iPodTouchでもはっきり判るくらいの音質改善を確認できましたよ?(爆) けっこう期待できそうな出力段構成ですよ! (爆) 【省電力電源を考える】 上記掲載の写真みたいなSW電源は効率が悪く電池がすぐ消耗します。 単三電池2個で±3.3Vという市販の電源ユニットも無さそうな感じです。 006Pの9V電池じゃ負けた気がします。(爆) そしてこれも当方が考えてみましたが、ふと思いつきましたね。 マイナス電源という言葉に踊らされるのが間違いでした。 下図の回路構成なら成立しますな。 でも問題点も見つかっています。(爆) 秋月で扱ってる安いICと安い低Ωのコイル、高性能ダイオードで構成。 CMS01は秋月ですでに在庫切れ?ならば別品種の30V3Aを使って下さい。 余裕のある素子を使えばVFも小さく損失も少なく高性能になります。 SW1も3A以上に対応したスイッチを使いましょう。 【省電力±電源の問題点】 これは省電力ならではの問題だと思います。 つまり低電流では間欠動作になってしまうので御座います。 スイッチング周波数は耳に聞こえませんが、間欠動作の周期が可聴範囲内。 上記の電源回路をそのまま採用すると、音楽の合間の無音時に、 小鳥の声が聞こえるのです。(爆) 満員電車の中でも小鳥が鳴くとは、こりゃまた風情が宜しいですな。(爆) エヘヘ。 対策については何となく目星がつきまして、現在は実験中です。 よって次回の話と致します。 アンプ部も出力段単発じゃなくて、もう少し何とかしましょう。 【注意事項】 実験や個人的な使用は自由ですな。しかし、当方考案の回路や検証を断りもせず 商品などに採用したり記事に掲載するのは駄目ですよ。パクりはイケません。 記事の内容は鵜呑みにせずご自身で実験評価して下さい。 そして当方はめんどくさいので一切サポート致しません。(爆) 以上です。
by ca3080
| 2014-01-18 11:41
| オーディオ&電子工作
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