計測ツール①20kHzLPFとIHF-Aフィルタ

S/N比を計ろうにも計測器が無いので代替ツールを作成しました。



【はじめに】
CDプレイヤーやDACの雑音測定にはEIAJで定められた測定方法がある様です。
TIの技術資料を参考にしました。
「デジタル・オーディオ用DACの ダイナミック特性テスト」
で検索すれば見つかります。「DAC S/N比」で検索しても出てきます。
そこからの引用ですが、下図の測定法が掲載されています。
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実際には下図の手段となります。
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当方はノイズ・メーター非所持なので色々と作らなければなりません。
ノイズ・メーターが非所持ならフィルタだけ作ればOKでしょうか?
いーや駄目ですな。何故なら、最近の機器はノイズレベルが小さ過ぎます。
100dBを超えるS/N比の測定はオシロやテスターでは不可能です。
交流電圧計も無くてオシロで代用とかしたいなら、計測用の増幅器も必要です。
という訳でして、次の物を作ろうと思います。
* 20kHz LPF
* IHF-Aフィルタ
* +60dB低雑音 計測用アンプ   ←次回

この記事は、そういった内容で御座います。
IHF-Aフィルタと+60dBアンプは同一ケース内に作成します。


【20kHz LPFを作る】
電源があればOP-AMPを使って回路を構成するのも一手段でしょう。
OP-AMPを使ったらOP-AMPの雑音も加算しますが宜しいですか?
そんな訳で、雑音がゼロ、電源不要というフィルタを作ります。
雑音がゼロ?
エヘヘ♡抵抗も不使用のパッシブ回路という事でご理解下さい。(爆)

高周波では50Ωインピーダンス整合がありますので容易です。
こちらのI-Laboratoryさんの「TOOL」にはフィルタ自動計算のページがあります。
ところが1MHz以下は計算出来ませんな。
まあ2MHzで計算して1/100にすれば20kHz同等でしょう。

しかし50Ω以外の負荷をつないでも機能させたいですな?
そこに挑戦してみました。高抵抗負荷でも使えるパッシブ20kHz LPF。
具体的には下図です。エミュレーションはMC9を使っています。
(MC10は何だか使いにくくなったので当方はMC9を使用。)
CQ出版のMicroCap9があります。当方は無料のデモ版。)
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35kHzくらいにディップがあるのはC4 0.047uF追加の効果です。
高抵抗負荷(10kΩ)だと20kHzに少しピークがあるけど大丈夫でしょうか?
実際に組み立てて測定してみました。(画像クリックで拡大)
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案外イケますな。これは使えますよ旦那!
電源不要というのが良いですな!


【IHF-Aフィルタを作る】
IHF-Aという名称ですが、JIS-Aでも同等ですな。
ほとんど全ての市販音響機器のS/N比はIHF-Aフィルタを使用してますから必須です。
IHF-Aとは何ぞや? まあIHF-Aで検索してトップヒットが→IHF-Aの重み付け
この先生の推奨の入り口→The Art of Analog Circuitsの2005/06/08の記事です。
非常にくわしく書かれて居ります。ありがたく参考にさせて頂きました。

これを元にして、更に実用的な回路構成を考えました。
下図の回路構成と定数は当方が考案しました。オリジナル回路と定数です。
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回路は結果でありまして、問題は特性です。
下図はエミュレーションの結果です。ほぼ理論値に一致します。
各々の周波数に対する減衰量などは先の先生のページをご参考にして下さい。
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次に、実際に組み立てて測定した結果が下図です。
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雑音レベルはOP-AMPの性能にも依存しますが、次回に持ち越しとします。
まあ色々と考慮していますから、問題無いレベルになるでしょう。
今回に掲載したf特カーブとしては大成功と言える結果と思います。


こんなの作ってS/N比以外に役に立つの??
そうですな、
ノイズシェーパーを完全に取り除いた状態の挙動を観察できます。
ツェナー等の雑音特性とかは測定できるかな? そのうちチャレンジしてみます。
電源回路の雑音なども見れますよ。


【次回の話】
+60dB低雑音計測アンプを作ります。
測定結果も載せたいですな。


【注意事項】
実験は自由ですが、当方の検討結果とか考案の回路を勝手に採用しないで下さい。
記事を鵜呑みにせずご自身で実験評価して下さい。当方は一切サポート致しません。

作るまで
わからなかった
駄目回路   (爆)



以上です。













by ca3080 | 2013-11-29 22:00 | 電子工作(一般)
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