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高音質アッテネータ②光学式ATTの構想

CdSは照射する光の強さに応じて電気抵抗が変化する素子です。
組成式CdSだから硫化カドミウムで有毒です。捨てないで下さい。(爆)



まあニッカド電池も同様ですが、市場から消え行く運命の素子です。
同じ特性の「光-抵抗」素子で、毒じゃない代替品は無いんですかね?


【CdSのバラ付きと選別】
そんなCdS素子ですが、バラ付きが大きいとの事です。
バラ付きがあるまま使用して、ギャングエラー無しへの調整も難しそうです。
(2連ボリュームの、多連動という所が徒党を組むギャングという意味?)
やっぱり選別してLch用とRch用のペア組を選定するしかないですな。
と言う訳で、抵抗値を測定してみました。
高音質アッテネータ②光学式ATTの構想_e0298562_17561572.jpg

まずはCdS素子の単品です。秋月で売ってるGL5516ですな。
適当な光をあてて抵抗値を測定しました。
具体的には、晴れた日の障子窓にあてて抵抗を計りました。(爆)
高音質アッテネータ②光学式ATTの構想_e0298562_1758097.png

まあ標準的なバラ付き状態で、釣り鐘状の分布です。
上図では総計が約100個で、同じ抵抗の物は10個くらい取れてますな。
20個あれば2個づつのペアがいくつか取れそうな感じもします。
ATTとして使うんですから、抵抗値は低い方が良いんでしょうが、
ここは実験という事で駄目っぽい470くらいの4個を使用。(赤印の左)
下の方に説明を書きますが、550の2個は帰還用に使ってみます。(赤印の右)

次にフォトカプラの方です。MI0202CLです。
これはLED側を何個か直列にして、定電流を流した状態にします。
とりあえずの電流値は10mAにしました。手持ち19個です。
何かグラフ化するよりも表のままで、バラ付き加減が平均的?
高音質アッテネータ②光学式ATTの構想_e0298562_1815993.png

まあ使えそうでけっこうペアが取れてますが、たまたま偶然の気がします。
実験用としては、やっぱりここでも怪しそうなズレてる物を選択。
212と224の物をLとRに使用します。
ペアが取れなかった344の物は帰還用に使用します。

下記は原理というか回路です。


【回路の構想】
FIDELIXのページに載っている原理図は苦労しそうな構成ですな。
当方としてはもっと簡単無調整の方向で行きたい。
そこで下図の構成を考えました。
高音質アッテネータ②光学式ATTの構想_e0298562_1892379.png

*簡易型の減衰量は取れませんが「スイッチと抵抗式」のATTと同様で妥協です。
 MI0202CLは150Ωくらいまで小さくできる様なので-30dBくらいに絞れます。
 シリーズ側のR3に音の良い抵抗を使用できますから音は期待できそうです。
*駆動回路はOP-AMPのNFB技術を使います。
 基準電圧をVR1で分圧しますが、同じ電圧になる様にCdS3が自動調整されます。
 R3とR1は同じくらいの抵抗値とします。
 CdS1、CdS2、CdS3は同じ電流で駆動されますから、仮に特性が同じなら
 抵抗値も同じになります。 また、温度による変化もNFBで吸収されますな。
 (よってCdSの3個は近接して配置し、環境温度を同一にします。)
*当然ですが使用するOP-AMPは出力電流30mA以上が可能な物を使用します。

次に簡易型じゃなくて標準型の回路が下図です。
簡易型の動作原理が理解出来れば下図も判るでしょう。よって説明は省きます。
高音質アッテネータ②光学式ATTの構想_e0298562_18185377.png

音質的な利点は劣りますが、ミニマムに絞った時の減衰量が取れますな。
音質の比較確認用として、簡易型としての入力も設けておきます。


【自家製フォトカプラ】
MI0202CLはフォトカプラだからそのまま使えますが、CdS素子はどうすんの?
CdS素子を使うにはフォトカプラ自体を作らなきゃ駄目ですな。
簡単にはCdS素子とLEDをチューブにでも被せればOKなんでしょう。
でも実験してみると結構難しいですよ。
*CdS素子の波長に対する感度特性がありますが、黄緑くらいが高感度?
 そこで黄緑LEDを使って組み立ててみましたが駄目ですな。
 高輝度LEDを使いましたが、何でか不明ですが抵抗値があまり下がらない。
 次に、色々なLEDの光をあててCdSの抵抗値を計ったら黄緑じゃ駄目ですよ。
 あ〜あヤラレタ。頭で考えるとバカを見る。真実は実験結果にあります。
 高輝度の白とか赤が一番良かったです。
*しかし、それでもMI0202CLみたいに150Ωまでは小さくなりません。
 そこで下図の様な構成を考えました。光量3倍です。
 容器はフリスクのケースとかどうでしょう?
高音質アッテネータ②光学式ATTの構想_e0298562_18255676.png



【次回の話】
以上の話では回路図も細部が記載されていませんな。
まあこれは作れば簡単に動きそうなんで、作って動かして検討して、
成功した最終回路図を次回に掲載しようと思います。


【注意事項】
上記は当方のオリジナル回路と検討結果なので勝手に真似しないで下さい。
記事を鵜呑みにせずご自身で実験評価して下さい。当方は一切サポート致しません。
おみゃーらも自分用の機器と実験だけにしとけニャロメ。(爆)

以上です。
by ca3080 | 2013-05-31 18:56 | オーディオ&電子工作
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