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SC-59(SOT-23)面実装Trソケット

一時的に使うソケットです。半導体チェッカー用です。



SC-59もしくはSOT-23です。
前者がJISで後者がEIA?
そんな規格名も時代とともに流れ去りまして、(爆)
統廃合されて新しい団体が引き継いでいるんでしょう。

mini moldなどの呼び名は半導体メーカーが勝手に呼んでるだけ?

具体的には下図の寸法のやつですな。
SC-59(SOT-23)面実装Trソケット_e0298562_16223631.png
こいつの一時的なソケットを作ります。
他のパッケージにも応用可能なんじゃねん?









刃物の黄ばみ、ヤニ、シブを落とす_e0298562_05423614.gif

<ネンネンネン!
<ルンルンルン!

♪くさつ〜良いと〜こ〜いち度〜は〜おいで〜♪









【何するん?】
半導体チェッカー用なんですよ。
だから部品を頻繁に交換するんですよ。
つまりはよ、
交換するのに位置合わせがメンドクセーとか?
やってらんねーんで御座いマスよ。(爆)

という訳で、
比較的容易に部品交換ができるソケットを考案します。









【どうやるん?】
まずは変換基板です、秋月で買いました。
http://akizukidenshi.com/catalog/g/gP-03659/
SC-59(SOT-23)面実装Trソケット_e0298562_16415025.jpg
こいつを1枚割って使いました。

次、
ブレッドボードにピンヘッダ3pinをブッ刺しました。
SC-59(SOT-23)面実装Trソケット_e0298562_16444139.jpg
次ですが、
蛇の目基板の両面のヤツをカットします。
3穴1列基板じゃなくても、3穴x4穴の四角基板でOK。
当方はケチだから3穴1列に小さく切ってるんさね。

これを乗せておきます。
高さ調整のための、下駄ですな。
SC-59(SOT-23)面実装Trソケット_e0298562_16444561.jpg
次、
そこへ変換基板をハメます。
SC-59(SOT-23)面実装Trソケット_e0298562_16444953.jpg

さてここで、
ピンヘッダの頭が若干だけ出っ張っているんですよ。
これが邪魔なんだいね。
SC-59(SOT-23)面実装Trソケット_e0298562_16481044.jpg
邪魔なので、
ピンセット等を使って押し込むんさね。(爆)
下図の感じ。
SC-59(SOT-23)面実装Trソケット_e0298562_16481877.jpg

これで出っ張りは解消しました。

ツライチ未満になったら半田します。
下駄基板のスルー穴にも半田がしみ込む様にしますが、
半田は少なめに、短時間で盛り過ぎない様にします。
何気に技を要求しますがご勘弁。
SC-59(SOT-23)面実装Trソケット_e0298562_16504939.jpg

下図ですが、
アルコール等で綺麗にしました。
SC-59(SOT-23)面実装Trソケット_e0298562_16525875.jpg
半田が出っ張っている場合は切削しておきます。

次がまた大変かも知れませんが、
下図の様な透明な樹脂板を用意しました。
SC-59(SOT-23)面実装Trソケット_e0298562_16541897.jpg
これにですな、
SC-59のマンガを現物合わせで毛描きます。
細マジックで何とかしました。
SC-59(SOT-23)面実装Trソケット_e0298562_16542291.jpg
そして次ですが、
OLFAのアートナイフを使って切り抜きます。(爆)
そんなんオラには出来ねーだよ! と思わずに、
3回くらい失敗するうちに上手に出来るかも?(爆)
SC-59(SOT-23)面実装Trソケット_e0298562_16590578.jpg

超難関かも知れませんが、
現物合わせしながら慎重にじっくり作業すれば、
何とかできると思います。超ゆっくり切るのがコツか?

あとは基板と合体すれば完成。
両面テープ&アロンアルファを使いました。

下図は両面テープの位置。
SC-59(SOT-23)面実装Trソケット_e0298562_17005977.jpg

これを基板サイズにカットして貼りました。
SC-59(SOT-23)面実装Trソケット_e0298562_17010299.jpg

トランジスタを乗っけるとこんな感じ。
簡単に乗せられて、簡単に取り外しできます。
SC-59(SOT-23)面実装Trソケット_e0298562_17011098.jpg
印字がCCB?
白ぶち眼鏡でシンセドラム?
イタタタタ。

・・・
まあ位置などOKになりましたので、
アロンアルファで補強しました。
SC-59(SOT-23)面実装Trソケット_e0298562_17011526.jpg

ソケットはこれで完了。










【あそこをクリップ!】
もう一つの重要なのは半導体の固定です。
これには、うまい文具がありまして、
小型の樹脂クリップを使ってみました。
具体的には「ミニピンチクリップ25mm」というヤツ。
下図の様にして使います。
SC-59(SOT-23)面実装Trソケット_e0298562_17053660.jpg
だけどな、
このままですと半導体が斜めになっちゃうんですな。
上の写真もそうなってますけど。
足が浮いて接触不良になっちゃうのよね。

よって、
クリップを切削する必要があります。
半導体に掛かる力が偏らない様に調整します。
SC-59(SOT-23)面実装Trソケット_e0298562_17054006.jpg
カッターナイフでパパパのチョイナっ。

・・・
草津節のチョイナじゃねーぞ、
サリーちゃんだろ忘れんな!







【部品交換が楽ちんぽ!】
電子工作とは言えない作業で疲れましたが、
何とかうまく出来た様です。
下図のGIFアニメみたいに非常に楽に部品交換できます。
SC-59(SOT-23)面実装Trソケット_e0298562_17074153.gif
無造作にクリップをハメてもズレねーし。

しかもブレッドボードにハメたまま。
机に置いたまま。
回路を組んだ状態のままでトランジスタ交換ができます。
どーだスゲーだろ?(爆)









【チェックの一例】
下図はVBE電圧を見ているところ。
コレクタオープンです。
SC-59(SOT-23)面実装Trソケット_e0298562_17103884.jpg
テスターの電流がそのままベース端子に流れ込むので、
VBE電圧は大き目になります。0.72V

下図はコレクターとベースをショートして測定した場合。
ベース電流はだいたい1/hfeになりますな。
するとベース電流が少なくなり、
VBE電圧は小さ目になります。0.59V
SC-59(SOT-23)面実装Trソケット_e0298562_17104396.jpg
つまり、
ソケットとして問題なく使えてる、
っちゅー事だいな。

基板の金メッキ部分が汚れたら、
楊枝の先っちょでコスって復活!









hfeチェッカーなどに利用可能と思います。
自己判断、自己責任にておねげー致しますだよ。
以上です。





by ca3080 | 2020-01-14 23:54 |  ┗電子工作(一般)
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