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DEPP-HPA⑥差動ソース抵抗

ソースを掛けてから食べてください。(爆)
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過去記事の通り、DEPP回路の構成について色々変更し測定しました。
一般的な定番の方法で検討していないため、普通と違う音質傾向が出たのかも?
とも思います。
艶、透明感、広がり感などが増して聞こえる一種のエフェクターな事。
高分解能と錯覚しちゃう様な音の滑らかさや伸びがある事。

その中で当方が面白いと感じたのは、
前段に2N7000、後段に2SA1358Yを使いまして、
インバーテッドダーリントン接続とした構成でした。

ただし間違っちゃいけないのは、
作られた嘘の音なので超高音質の方向性ではありません。(爆)




え〜それで今回は?
下図の箇所、差動のソース抵抗です。
DEPP-HPA⑥差動ソース抵抗_e0298562_07125750.png








【薄膜抵抗にしてみんべ】
具体的には下図の回路ですが、
デールの巻線抵抗以上に音が良い奴? まあ色々種類はあるんでしょうが、
少々電力を食う所なので安易に交換できません。
DEPP-HPA⑥差動ソース抵抗_e0298562_07145314.png
(2.6V*2.6V) / 47Ω ≒ 0.144W
ディレーティングを50%見まして、倍の0.288Wの抵抗が必要です。
切り上げして0.3Wですな。

ん〜〜、
0.1W抵抗を3直列で。(爆)
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ススムRRにしてみました。15Ωを3直列。

当然ですが歪率などの性能は変化しません。

音質は?
ちょっと痩せた様な? よくわからない。(爆)
やる意味が無いです。(爆)

恐らくですが、出力トランスやMOSFETの個性が圧倒的で、
色物にマスクされちゃうんでしょう。
他のアプローチで当たった方が良さげですな。










【定電流にしてみんべ】
高音質抵抗じゃなくて、半導体回路にしてみる訳ですな。
入力波形がスイングするので印加電圧がかなり小さくなる箇所です。
かと言ってあんまり難しい回路は避けたいです。
下図の回路と致しました。
DEPP-HPA⑥差動ソース抵抗_e0298562_07290007.png

心配な所を確認しておきます。
印加電圧が小さくなっても飽和せず動作してくれるんかいな?

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まあイケますな。

それでは作ってみる訳ですが、
ここもDEPP回路の色が強くてマスクされちゃうんでしょうね。
上品な音がするトランジスタじゃ意味なしでダメっぽいですな。

ん〜、ここはやっぱり個性がある2SC968だな。

いざ作成!
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いざ装着!

片チャンだけ!(爆)
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音を聞く前に性能を確認しておきます。
歪率が影響ありそうです。
よって片チャンだけ定電流にしまして、抵抗のチャンネルと比較しました。
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お〜ほほほ効いてますなぁ〜。
まあ差動回路としてはソース抵抗から情報(交流電流)が逃げていたんですな。
つまりソース抵抗を定電流にすれば、より差動らしく動作するという事ですな。

さて、
両チャンネルを定電流に変更して音を聴いてみましょう。
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ん〜〜逆方向だ。
分解能が高まる感じ、普通の高音質に近づく傾向です。
やや明瞭な方向に音が変わる感じ。

まあこれはこれで良いんでしょうが、
今回のDEPP回路の特徴ある音質が薄まりますな。(爆)
艶々の2SC968でもそうなんだから普通のトランジスタじゃもっと味気ない?
単純にリアルな高音質へ持っていくのとは違うので難しいですな。

DEPP回路には定電流作戦もイマイチでした。


困ったね。
他には何があるんかいな?
ビンテージのカーボンコンポジション抵抗!
それも良いかも知れませんな。

しかし!
こんな物にしちまったんでごぜーます。











【ムギ球】(爆)
エジソンが発明した部品です。(爆)
現代では廃止の方向ですな。エコじゃないですし。
まさに量産向けではありません。個人的な電子工作ならではの選択。(爆)
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ムギ球を47Ωの代わりに使うんですが、
使えんの? 大丈夫なん?
知らん!

下図の回路で確認してみました。
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2.6Vを印加した時に47Ωある物を使いたいんですが、
手持ちのムギ球の測定結果はこうなりました。
いずれも該当なし。(爆)
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5V115mAじゃ流れすぎですし、
小ランプ(5V時に65mAだった不明品)はちょっと足りないですな。
黒パンツを脱がしても同じでしょう。(爆)
中ランプ(5V時に53mAだった不明品)はNGですな。
どうすっかな?

グラフを書き換えて再考してみました。
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つまり、
「5V75mA」という表記のランプを買ってくれば今回の回路に最適みたいです。
(投稿本日ですが、桜屋電機店にある様な? まあ在庫限りでしょうけどね。)

ん〜今回は?
小ランプ(5V時に65mAだった不明品)でやってみっか?
パンツを脱がして印加電圧をちっと大きくすりゃ大丈夫だんべ?(爆)











【ムギ球を実装】
実験基板が2枚ありましたが、もう一枚の方に小ランプを実装してみました。
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試聴の前に問題点が無いか確認しておきます。
またいろいろ妥協している点もあるので様子を見ました。
歪率に差が出ますな。
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やっぱり波形クリップに差が出ちゃうんですな。
一応は黒パンツの小ランプでもOKな事が判りました。

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定格いっぱいの電力じゃないので眩しくなく、ムードのある光り方ですな。
こういう使い方ならランプ寿命はものすごく伸びる事でしょう。

そして音質ですが、
ランプは中域が滑らかツルツルでツヤツヤになる傾向が増す感じです。
まあ少しの変化ですが。
こっちの方が楽しめるという意味で面白いと思いました。

見た目もビンテージ風味が出て面白い。
いかにもピュアオーディオじゃない回路でユニークさがありますな。
ムギ球もある意味からしますと一種の真空管ですし。(爆)
まあお好み次第という事で。
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【ムギ球回路の注意点】
下図の様に2N7000だけで2石で組んだ回路ですと危険です。
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ランプは、フィラメントが高温になって光り始めると抵抗値が大きくなります。
つまり、ランプは最初にドカンと電流が流れるんですよね。
計算からしますと最初は294mA流れますな。
あぶないです。
まあインバーテッドダーリントンなら問題無い電流ですな。

この294mAは、
2N7000の安全動作領域から外れてしまいます。
ランプが完全に光るまで0.07秒〜0.7秒程度しか猶予がありません。(爆)
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それでも完全に故障するんじゃなくて、
下図みたいに何回かは動くんですが。
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後段のトランジスタが無い、前段のみの2N7000回路です。
5回くらい動かしたら逝ってしまいました。(爆)
当然ですな。

安全動作領域は重要なので無視しちゃダメよ。(爆)








続くんか?
まあだいたい煮詰まった感じなので後は実用的な奴を作成か?
風まかせ。(爆)














当方は一切のサポートを致しません。だって古典回路だもん。(爆)
古典回路なので誰でも自由に自己責任の範囲にてご利用可能です。
局部帰還にして独自化した部分も大した方法じゃないのでご利用OKと致します。

しかし当記事の定数や部品のまま使うのではなく、自分で設計して下さい。
解らない所があったら参考書を見れば載ってますよ。
そして皆さんが設計されたものに関して当方は一切関知致しません。
たまたま定数が一緒でもそれは偶然の一致です。当方は無関係。(爆)
面倒な事を持ち込まれる可能性があるので、お墨付き(許可)は付与致しません。




by ca3080 | 2017-10-06 08:53 | オーディオ&電子工作
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