性能や注意点などを検討し抽出しましたが、それらを踏まえ試作機を作りました。
電気的特性を再確認し、音質の傾向なども把握してみようと思います。 なんでこんなアホ回路なの? と思ったら過去記事をご参照ください。 こんな回路でやっています。 以下は過去記事へのハイパーリンクです。 ①古典回路 ②入力トランス削除&低域改善 ③小変更でオリジナル化! ④差動の縛りとTr選定 やっぱりアホだと思ったら市販の電子回路の参考書をご参照頂き、 ご自身で納得のいく設計をして下さい。 参考書にも載っている定番のカチコチな対策方法がベストかも知れませんし、 その結果につきましては当方は無関係で御座います。 当方は「あたりまえの方法」に風穴を開けて、アホ丸出し回路で勝負!(爆) あのね、 いいですか? 何か高次元の方からピーンと来る物が無きゃこんなの追求しないんですよ! な〜んちゃっぴょ。 【音質確認も考えて、試作!】 電気的特性を再確認する意味は、新たに試作して同じ性能が再現するのか? という、 マグレじゃなくて再現性があるのか? を確認するために行います。 しかし副次目的と致しましては、音質的に使えるのか判断する事も重要です。 そんな訳でして、 下図の様に高音質化の技を入れ込んで試作しようと思います。 個人的な使用範囲ならOK。販売目的でもノイズ対策ならOKですよ。(爆) *ダーリントン後段のQ1、Q2が2SC2314Eですが、 これは2SC3421Yとの差を確認しようという意図です。 一般の半導体回路で使用致しますと 2SC3421Yは比較的に荒い音であり、 2SC2314Eの方が細かい描写も優れる高音質です。 そこを確認してみようと思いました。 *そしてさらに、差動バランスですが2SC2314Eの選別ペアでも無問題なのか? という再確認ですな。こちらもhfe=150±5程度の物を使用しました。 手持ちは10個くらいですが、同じロット番号ならhfeもだいたい同じ様です。 下図は前回の残骸ですな。ダーリントン後段が斜めに傾いてキスをしている(爆) しかしレイアウト的には恥ずかしい状態ですが、性能的には無問題です。 2SC3421Y版ですな。 十分なレイアウトで新たに基板を作りました。 こちらは2SC2314E版ですな。熱結合はビス止めだけです。シリコングリス不要。 ススムの薄膜チップ抵抗、面実装ツェナーD、C0Gセラコンが確認できますな。 下図はボリューム可変抵抗の基板です。 部品面はジャンパーだらけなので割愛します。 小さく作り過ぎかも知れませんな。(爆) そしていつもの実験用ベースに組み立て致しました。(爆) そこは失敗。イケません。後で作り直しします。(爆) まあ実用じゃなくて実験機です。実験用の試作。 【各種の性能確認】 さて前回までの性能が再現するでしょうか? 再現すれば前回までの話がマグレじゃなくて、ある程度実現性があると言えますな。 まずは1kHzの波形です。 ノークリップ最大波形ですな。 問題は発生しておりません。 hfeペア選別と、簡単な熱結合で十分に対応可能という結果です。 2SC3421Yじゃなくても、2SC2314Eでも同じ結果が得られました。 ダーリントン前段はビンテージのメタルキャンの2SC1216のままです。 もうちょっと出力を上げるとクリップし始めます。 下図は歪率ですな。 ダーリントン後段の熱結合を行わないと致命的な状態になる? そういう訳ではありません。 ダーリントン後段の熱結合も少し影響が残りますが、致命的ではありませんでした。 しかし、テキトーな範囲内でいいから熱結合した方が良いという結論ですな。 事務用クリップの商品名「ダブルクリップ」なら完璧。 ただし振動対策が必要かも?(爆) まあそういうクリップを使う方法は検討実験の時にやる方法でありまして、 実際に作る時にはビス止めがベストでしょう。 シリコングリス(熱伝導コンパウンド)は不要です。むしろ無意味ですな。 下図は負荷に対する歪率の差ですな。 重い負荷にしてもそれなりの歪率になる様です。一気に崩れる等は無かったです。 今回のDEPP改良版は負荷の影響も少ない感じがします。 むしろ出力トランスの能力が支配的。(爆) そのレベル差を強引に合わせたら縦軸に微妙な線が出ちゃいました。ご勘弁。 下図は20Hz〜20kHzまでの周波数特性です。 低い周波数で大振幅の時は出力トランスST-41Aが歪みましてレベルが落ちます。 そこはしょうがない。 最大音量から半分に下げればフラットですな。 -3dB帯域も広いですな。150kHzまで伸びてます。 まあ無問題。 (図をクリックで拡大可。) 下図はクロストークです。 そこそこですな。この程度のクロストークは音質への影響はありません。 異常が無いという確認ですな。 そしてイヤホンジャックもL/RのGNDが共通なのでクロストーク悪化の要因に なっているとは思います。 下図はS/Nです。 悪くはありませんが、良いとも言えません。 しかし、思い当たる所も無きにしも非ず。たぶん電源ICだな。(爆) 対策できるかも知れませんので今後の投稿にて確認しようと思います。 【動作的には問題無し?】 新規に試作機を作って測定してみた訳ですが、 動作的、特性的には問題が無さそうです。発熱も0.3W程度なら触れる温度ですな。 実はもうすでに、何枚か発展型の基板を作って実験しているんですが、 そいつらも問題なく動いています。 どちらかと言いますと、hfe選別さえ出来ていれば簡単に無問題で動いちゃう。 超簡単に無問題で何個も出来ちゃいました! アホアホ回路万歳! という感じ。(爆) 【音質傾向】 さて、この検討が生きるも死ぬのも音質次第。 どうなんでしょうか? 聴いてみました。 最初の印象です。 歪が悪いので音が濁り、荒々しい太い音が出てくるかと思いまいしたが、 全然違います! 濁った音が出て来ません。曇ったりもしません! 情報量が高い感じがするのに、キツい突っ張った音じゃなくて、 滑らか〜な、ピュアな音が出てきちゃった!!!アララララ〜〜!(爆) 低音の質も比較すれば変化しているんですが、 全く悪くは聴こえません。 何か滑らか〜で、ツヤツヤの音色! そして広〜い虚構の様な空間!(爆) 一般的には「凄すぎる良い音」になるのかと思います。(爆) つまり音楽的なエモーショナルな音を醸し出すハイエンドな傾向。(爆) 次に、前回の失敗基板(2SC3421Y版)と、今回の2SC2314E版ですが、 相対比較では、2SC2314E版はボケた音。2SC3421Yの方が明瞭で良い感じ。 これは過去記事に掲載したトランジスタの音質比較とは異なる結果です。 まあ取っ替え引っ替えして数回確認しましたが、 とうやら「コレクタ出力+トランス」による相乗効果の様な感じがします。 今回の回路では、パワー感と荒々しさのある2SC3421Yが良い! という事がひとつ。 総評としては? ん〜〜〜〜〜? ・・・・・ ・・ 確かに高音質には違いがありませんが、 よくよく聴いてみますと若干ボケてますな。 しかし他の機器と比較せず音楽を聴くだけならボケている感じが全くしません。 いやいや、これは今後の検討課題ですな。少しソフト過ぎな所があります。 さらに詳細に比較しますと、モニター的な高音質とは全然違います。 豊かで芳醇な音に劇的に変化しています。別の音になってます。 しかし音が曇ったり変な色が付いていません! 説明が難しいですが、 超高音質とは言えませんが、超高演出だな!(爆) 下図のコメントを書けるまでに色々実験しておりますが、 検討途中はグダグダの内容になるので過去記事等には未記載です。 抵抗やコンデンサーの音色を使うと音が曇ったり空間表現がぐっと悪くなります。 しかし今回はツヤツヤの音色なのに異常な程の広い空間に変化しちゃう!(爆) エフェクターだな!(爆) これは面白いと感じました! という事で、 とてつもない可能性あり! 次回からは仕切り直しまして、 ヘッドホンアンプ専用という事で、 新たな投稿シリーズに移行して音質の追求をしようと思います! 当方は一切のサポートを致しません。だって古典回路だもん。(爆) 古典回路なので誰でも自由に自己責任の範囲にてご利用可能です。 局部帰還にして独自化した部分も大した方法じゃないのでご利用OKと致します。 しかし当記事の定数や部品のまま使うのではなく、自分で設計して下さい。 解らない所があったら参考書を見れば載ってますよ。 そして皆さんが設計されたものに関して当方は一切関知致しません。 たまたま定数が一緒でもそれは偶然の一致です。当方は無関係。(爆)
by ca3080
| 2017-06-22 22:49
| 電子工作(一般)
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