今回の投稿はアンチスケーティングのツマミを設定する話と、 針の垂直角度を設定! という2つの話です。両方とも関連性があります。 当ブロクではインサイドフォースの話はありません。 インサイドフォースは議論も致しません。ご教授も不要です。(爆) コメントしちゃ駄目だよ!(爆) 【アンチスケーティングのツマミ】 針が滑って行く現象に対して、滑らない様に対処するだけです。 例えば下図のレコードプレイヤーですが、 「アンチスケーティング」と書いてあるツマミがあります。 機種によっては違う名称かも知れませんし、 ツマミじゃない機種も多いでしょう。 今回は、このツマミを回す話がメインです。(爆) それでは、 針圧が2.0gの時に、このツマミを2.0に合わせればOK? そんなに簡単じゃないみたい。 *まずはアームの種類によって程度が異なります。 *目盛りの数字には誤差があります。 *45回転の時と33回転の時では微妙に違う様です? 【スケーティング現象】 音溝の無いツルツルのレコード盤に針を下せば、 針先は左へ左へ(レコードの回転軸の方向へ)滑って行きます。 これを「スケーティング」現象と呼ぶ事と致します。 アームの種類によって色々あるらしいですが、 スケーティングが起こる時にはカートリッジが左へ寄って、針は右へ寄ります。 下図の黄色い矢印は、 針先に対し「カートリッジが左側に寄りましたよ!」の図です。 逆に、カートリッジに対して「針先が右側に寄ったよ!」とも言えます。 停止中は真っすぐですな。 下ネタ話をぐっとこらえて、(爆) 色々と困っちゃう訳です。 いや〜最大限でこの微妙な差ですからね。 この傾きを目で見てアンチスケーティングを調整する事は不可能でしょう。 よって代替手段としまして、 ツルツルの音溝の無いレコード盤を使う訳ですな。 今回は写真だけですが、そのうちにご紹介する予定です。 このカートリッジは針先が見やすいので写真用に使いました。 音はイマイチ。 【ツルツル盤で確認、調整してみる】 アンチスケーティングを掛けて、ツルツル盤に針を下ろしてみます。 効き過ぎ、掛け過ぎにすると逆方向へ滑って行きます。 加減を見ながらアンチスケーティングを調整してみました。 この状態を仮に「バランス状態」と呼んでみます。 他の箇所にも針を下ろして確認します。 *外周近くに針を下せば、その位置にとどまり、内周に滑っちゃう事はありません。 *内周近くに針を下せば、その位置にとどまり、外周には移動しません。 これでOKとなりました。 この「バランス状態」を一応の目安、基準として捉えてみます。 ある組み合わせの時の「バランス状態」です。 アームの種類で違いがある様です。ツマミの目盛りは目安程度という事ですな。 下記は一例です。例えばの話。 45回転 針圧2.0g アンチスケーティングの目盛り1.8 33回転 針圧2.0g アンチスケーティングの目盛り1.7 カンチレバーも真っ直ぐになっている様には見えます。 まあ一応はこんな感じですが、 しかしまだ完全ではありません。 【不都合な盤?】 上記の感じで調整しても駄目なレコード盤があります。 ビリビリビリッとかジジジッという感じで音が割れる盤です。 そういう盤には「バランス状態」設定は逆効果みたいです。 どんなやつが不都合なのかと言うと、 状態が悪い中古盤です。(爆) あー、そんな駄目な盤は捨てちゃえ!(爆) いやもうちょっと。(爆) このビリビリ音が割れる症状ですが、 カートリッジの種類を変えても現象はほぼ同じでビリビリ言います。 盤を買い換えて良好な盤が入手出来れば音割れしない事が多いです。 レコード盤を強力にクリーニングしても無くなりません。 何でしょうね? 雑に扱われて音溝が痛んだ盤かな? 歌謡曲とかポップス系に多い様な?(爆) 当方が所有する歌謡曲の中古盤では5%以上ある様な?(爆) 音割れの生じる録音部分ですが、 当方の所持品では、ほぼ全てがボーカルの部分で生じました。 アンサンブルの部分では生じにくい様です。 … んーー、ただの駄目な盤でしょ? まあそうなんですが、今回の第2のテーマは、 その音割れを逆手にとって調整に利用しちゃおうラリホー!(爆) という話なんで御座います。 【針のあたる角度も関連性あり?】 ややこしい事に、 アンチスケーティングの値だけが音割れに影響するのではありません。 針の垂直角度とか針圧も絡み合っている様です。 再生中に拡大鏡で見てみますと、おおむね下図の様な傾向を感じます。 理論的に垂直90度が最良かどうかは知りません。 そういう話ではありません。 さらに、針の種類等によって最適値は少し異なる様な気もします。 カンチレバーのばらつきや、ヘタレ具合、針先の形状にも依ると思います。 ところで、そうやって音割れし難い針の角度にしてやりますと、 今度はカートリッジが水平じゃなくなりますね。 メーカー推奨値に調整する話は過去記事。→ヘッドシェルの水平角度〜 それじゃメーカー推奨値じゃなくなっちゃいますよヨヨ? *推奨値は推奨値と割り切って考えます。 *今回は推奨値を無視して、試聴の結果で判断するという全く別の話です。 どっちが良いかは実行した人がご判断! まあしかしそれでも、針の垂直角度を重視したとしても、 シェルの首かしげは修正しなきゃなりません。 相変わらず下図のジグは有用です。 【針の垂直角度を変えてみる】 針圧の値はカートリッジの推奨値から試してみるのが良いと思います。 *この作業で音割れが改善する盤は多いですが、改善しない盤もあります。 何回か作業を繰り返しても改善が無い盤は別の要因で悪くなっているんでしょう。 そういう盤は確認用途から除外します。 よって、ビリビリ音割れするレコードを何枚か用意する必要があるでしょう。 *ルーペ等で見ながら、針の垂直角度を少し変えてみます。 アームベースの高さを調整できる機種なら簡単ですな。 *アンチスケーティングをいじりつつ、 *ビリビリいう音割れ具合を聞いてみます。 これを繰り返して良さげな針の角度を見つけてみます。 ビリビリ言うか言わないかで判断するので、非常に判りやすいですな。 そしてこの設定は、他の良好盤の音質も良くなる様な? 感じがします。 あとは盤に合わせてアンチスケーティングをいじるだけで良さそうです。 【アンチスケーティングで改善する】 音が割れる所の波形を見てみますと、こんな感じです。 電圧波形ではなく、声紋(スペクトログラム)が判りやすいです。 下図はアンチスケーティングを「バランス状態」にして再生した場合です。 強い縦線ひとつで「プチッ」という音になります。 強い縦線が何個もランダムに続くので「ビリビリッ」と聞こえる訳です。 *この例ではLchが悪いですな。 さてここで、 この「ビリビリッ」音が少なくなる様に調整してみました。 音を聞きながらアンチスケーティングのツマミを調整しました。 この盤では、アンチスケーティングが「ゼロ」に近い設定となりました。 調整後の波形が下図です。 針の垂直角度が最良に設定されていないと、ここまでの改善は得られません。 *聴感上も大きく改善しました。波形も変わるし気のせいじゃないんだな。(爆) *この盤に対しては、アンチスケーティングを「ゼロ」にする、 という付箋を付けておくのが良さそうです。(爆) 違う箇所ですな。少し拡大してみました。 アンチスケーティング「バランス状態」で再生。 アンチスケーティングを聴感にて調整した場合。 同じく改善します。他の同様の盤も同じように改善が得られます。 *ある盤は、「バランス状態」より弱い設定にしてやると、Lchが改善。 *別の盤は、「バランス状態」より強い設定にすると、Rchが改善。 レコード盤の駄目さ加減によって色々です。 【異常波形を拡大してみる】 波形を大きく拡大してみました。 すべて似た様な波形です。電圧波形に尖りが生じている様です。 アンチスケーティング「バランス状態」で再生。 アンチスケーティングを聴感にて調整した場合。尖りが改善。 別の箇所です。どこの箇所も同じ様に尖りが生じています。 アンチスケーティング「バランス状態」で再生。 アンチスケーティングを聴感にて調整した場合。尖りが改善します。 一応の対応策があるという事です。 【完璧なのか?】 ビリビリッという音割れはけっこう改善しますな。 しかしそれ以外に、良好な盤の音質もほんとうに良くなるのでしょうか? まあ他の部分も色々調整した上で比較しないとダメでしょうが、 何となく音が透明になって分離が良くなった様な? 荒い感じの空間が滑らか〜になる様な、そんな気がします。 え〜本当に?プラセボじゃないの? ん〜〜〜〜〜、 断言は控えときます。(爆) 【今回のまとめ】 *ツルツル盤を使えばアンチスケーティングの調整、目安の設定が楽です。 *多くのレコード盤はアンチスケーティングを「バランス状態」で再生すれば それで良いんじゃないかと思います。特に問題は生じません。 カンチレバーが右に曲がる癖も付きません。 *ビリビリッと音割れのするレコード盤を何枚か持っていれば、 それはラッキーチャンスです!(爆) 最適な針の垂直角度を見つけられるかも知れません。 具体的な方法を掲載しましたのでLet’s try! *あとは盤に応じてアンチスケーティングをいじるだけ。 音割れがする盤はアンチスケーティングを適宜調整すればOK。 レコード盤の袋にでもメモを貼り付ければ忘れる事もありません。 *ビリビリ音割れ以外にも、もしかして音が透明になるかも? *オーバーハングが最良の設定なら改善具合が判りやすいかも知れません。 2017.07.16 下図を追記。 こんな方法もありますが、良いかも知れませんしダメかも知れません。 どんな音質になるかは確認する必要があるでしょう。 はー、 やっとここまで投稿できました。(爆) レコード機器の調整については大体の話を記載できたと思います。 こんだけ調整すりゃほぼOKでしょう、たぶん。 肩の荷がおりました。 色々な事が絡み合っていますな。混乱しそうですな。 複数の投稿記事に分かれてますが、 当方の頭の中も混乱しますので分けるしかありませんでした。(爆) ツルツル盤の話はまた今度。 記事の内容は鵜呑みにせずご自身で実験評価して下さい。 そして当方はめんどくさいので一切サポート致しません。(爆) すべては自己責任にてお願いします。 以上です。 エキサイトブログの動く絵文字が刷新される様です。 変更される前に使っとこ。 _ <キャ〜ッ!ヘンタイ! <コラッ!ヤメロ! <ん?なんの事? 2017.12.29追記。 9月から告知致しておりましたが、予定通りコメント蘭を削除させて頂きました。 今までコメント頂きました皆様には感謝申し上げます。ありがとうございました。 。
by ca3080
| 2017-03-16 22:22
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