D級アンプPAM8012 ②

PAM8012は音質的にTPA2006D1よりもレベルが下だった訳ですが、
もう少し頑張ってもらおうと思います。(爆)




【何が不利なのか?】
まずはボリュームの回転角ですな。ATTの減衰量が大きくなります。
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*PAM8012の利得が約8倍なので、出力が歪まない様にボリューム調整しますと、
 1/4.5まで絞る必要があります。
*方やTPA2006D1の利得は3倍です。
 出力5Vに対し、アンプの入力は 5V÷3倍≒1.666
 ATTの減衰量=1.666÷2.828=1/1.7 ≒0.57  あまり絞らなくて良い訳です。
*可変抵抗ボリュームとかATTは音質劣化の要因ですから、
 条件がこれだけ違いますとTPA2006D1よりもPAM8012が不利と言えます。




【利得を下げる】
データシートには利得調整の記載は無し。まあ内部回路を見れば簡単ですな。
NFB量を増やして利得を減らせば良い訳です。(緑文字の追記2015.06.28)爆)
試行錯誤でやっちゃう方法もありますが、今回の投稿は内容が薄いので(爆)
計算して求めてみようと思います。

利得を計算するにもデータシートには内部定数が未記載です。
入力インピーダンスが31kΩとあるので下図の入力抵抗は31kΩでしょう。
Rfの値が判りませんので計算してみます。
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*Rf=246kΩ  と求まりました。

次はPAM8012の利得を3倍に落とす定数を計算します。
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*外付けに51kΩを追加すれば良い事が判りました。

さーて、どうやってくっ付けんべ?




【キてます!】
PAM8012アンプモジュール基板の入力カップリングコンデンサを極細の線で
ショート改造した箇所がありましたが…
あそこは駄目ですよ。あんな所に抵抗を付けるなんて無理でした。(爆)
よく考えて、下図の手段を取る事と致しました。
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う〜ん、おぢちゃん目が疲れたよ!
まあユニバーサル基板を切断して利用すれば何とか入ります。
抵抗はススムのRR1608を使いました。




【測定です】
作りっぱなしは良くありません。まずは利得の確認ですな。
本当に利得3倍になったんでしょうか?
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なったっぽい。計算通りです。当たり前ですな。

次に歪みを見てみました。歪率も改善するのか?
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ん〜、ちっとも変わらん。(爆)
横軸を周波数にした歪率グラフは今回非掲載ですが、そちらも変化がありません。
まあ歪みの主な原因はD級アンプの出力部に原因があるんでしょう。

ついでに雑音も見てみましたら、こちらは変化がありました。
まずは未変更の前回の投稿状態の雑音です。
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これに対して、今回利得を3倍に下げた状態が下図です。
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利得を下げたら雑音も同じだけ8dBくらい下がりましたね。
1kHz以上の領域はTPA2006D1と同等までは下がりませんが。(爆)
測定して判る効果がありました。





【利得を下げて音質は変わるか?】
まずは音量です。TPA2006D1で試聴して、その後PAM8012に交換しても
ATTの回転角は同じになりました。そうなる様に変更したので当たり前です。

次に音の粗さですな。少々粗い音がしていましたが、改善しています。
これは雑音量が減った効果と思います。密度感も良くなっています。

それでは音の曇りはどうでしょう? 良くなった感じもありますが、
やはりPAM8012よりもTPA2006D1が勝っています。
なんだらホイ? ATTを絞った事に因る曇りじゃ無かったのねんのねん?

…そしてそのまましばらく試聴してみまして、次の様な事が判りました。
利得を下げたPAM8012の方は、ごくごく小音量になった時の音は良いと言えます。
TPA2006D1よりも良い感じがします。ごくごく小音量の時だけですよ!(爆)
しかし、音量を上げるとボケる、曇る感じがあります。
コリャやっぱりアンチサチュレーションか?とも思いましたが直接原因かどうか?
アンチサチュレーションが動作していないレベルでも曇る感じがあります。

アンチサチュレーションの解除は前回の記事に記載しましたが、
解除設定の端子と言いますか1uFのコンデンサ両端をショートしても同じ音?
つまり、アンチサチュレーション回路が内蔵されている事自体が原因だなコレは。

アンチサチュレーション機能は無効にしても音質改善の効果は無さそう。
音がサチらないから有効のままでいいんじゃない?





【改造内容のまとめ】
前回の始めに改造計画として図を掲載しましたが、
利得を下げると言う変更が有効でしたのでその内容を盛り込みました。
まあ一応の掲載。
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【D級アンプの実験で判った事】
小出力のD級アンプを色々と実験してみましたが、
1Wじゃパワーが足りない? という安直な結果にはなりませんでした。
その音質はミドルクラスの市販オーディオに勝てるレベルでした。(爆)
しかしハイパワーのD級アンプでは音質は無理かも?

D級アンプなら何でも勝てると言う事じゃありません。駄目な物もあるでしょう。
当方のブログに掲載した改善内容を盛り込まないと全く勝負にならないかも?
余計な電解コンなんかつけちゃ駄目ですよ。
まあ下記の様な事が言えるんじゃないか? という当方の妄念です。(爆)
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これ以外にも、
D級アンプの出力フィルターに使うコンデンサですが、
出力が小さいアンプなら充放電エネルギーも余裕の範囲でしょう。
ハイパワーのD級アンプは出力フィルター・コンデンサに負担が掛かるでしょう。
これはコンデンサの癖が出易くなるんじゃないの?

電源の影響は大きいですな。
コンセント電源ですとCインプットで充電されますな。
ダイオードに流れる電流は短期間のピーク電流です。音質への影響も出て来ますな。
平滑コンデンサから放電する期間が長いですから電解コンの音も強く出ますな。
正弦波でCインプットならスイッチング方式でも一緒です。
充放電に大きな時間的ギャップがあって間欠動作になっている訳です。
(間欠的充放電じゃないスイッチング電源は当方が提案しています。)
高周波ノイズも多いですし。ノイズフィルタも必要でしょう。

音を良くするにはアナログ定電圧回路を追加採用するのが良いんじゃない?
ですけども音が良い定電圧回路を追求していないと使えませんよ。
何よりも電力ロスがバカにならない欠点がありますな。(爆)





そして結論は変わらず
TPA2006D1 : 徳田新之助
PAM8012  : 金の字
市販のミドルクラス : 銭形平次レベル (爆)




記事の内容は鵜呑みにせずご自身で実験評価して下さい。
そして当方はめんどくさいので一切サポート致しません。(爆)

以上です。
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by ca3080 | 2015-06-27 12:28 | オーディオ&電子工作
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