D級アンプTPA2006D1 その③

やっと実用的なアンプ基板になりまして、今回は音を聴いてみようと思います。




秋月のTPA2006使用 超小型D級アンプキットですな。

前回までの回路図はこんな感じ。
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秋月のキットに付属している説明書には書かれていない部品を追加しておりますが、
動かしてみたら色々ありまして上記回路図となっています。
くわしくは前回までの投稿をご参照。→ →




【試聴用ベースユニット】
実験基板の状態ではスピーカーに接続したりするのが面倒です。
そこで試聴用のベースユニットを用意します。見た目が笑える所は仕様です。(爆)
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*RCAピンジャックは良い物ではありませんので参考にしないで下さい。
*スピーカー端子もそれなりですが、内部配線の接続場所に注目して下さい。
 スピーカーケーブルをはめる穴に裸導線φ0.9を突っ込んでいます。
 これによって端子の悪影響を受けにくくなります。音質対策です。
 スリーブは綿紐。ちなみに裸導線はホームセンターで入手。盆栽用かも?(爆)
*スピーカー端子部の配線と、電源の配線は今回の基板に合わせて用意しました。
*音量調整用のアッテネータはデールの巻線抵抗ですな。
 このくらいの物を使っていれば音質劣化も気にならないレベルでしょう。
 超高音質ではありませんが、今回のD級アンプ試聴用としては十分でしょう。
*あとは電源ですな。今回はDCプラグを付けています。

D級アンプの基板もRCAジャックを外して丸ピンに交換しました。
基板を装着。
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別アングルから。(爆)
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いかにもチャチな、オモチャ程度の音しか鳴らなさそうな見た目です。(爆)
はたして、見た目は貧乏旗本の三男坊かも知れませんが、
音質は将軍吉宗公だったりするのか? 成敗!(爆)

この状態で音を鳴らした訳ですが、
予想に反してマトモでしたよ。トライパスTA2020-020よりも良い感じ。
トライパスみたいな厚い音は出て来ません。滲んだ音がしませんな。
明瞭で細かい所がよく聞こえます。

こりゃ〜アレですな。ひと昔前のアナログアンプICより良いんじゃないの?(爆)
高域がチャラチャラするのは出力フィルタかも知れませんが現時点では不明。
粗い音なのはCR部品の影響でしょう。
入力カップリングの1uFはセラチップですし、
電源の電解コンは一般品の2200uF x 2パラですからね。
ちょっと期待できそうな?



【電源を何とかする】
という事で、実現可能な範囲で音が良くなる方法を試してみようと思います。
まずは電源のデカップリング2200uF x 2パラですな。
出力段の電源に電解コンデンサがある回路は音が悪いと思います。除去。(爆)

定電圧電源に変更します。ポタアンの過去記事にちょっと書きました。
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*ポタアンの時に使ったのは3.3VのNJM2845DL1-33でした。
 理由は出力コンデンサが小容量で済みますから電解コンの音から開放される事。
 もうひとつの理由はリプル除去特性が20kHzくらいまで平坦という事です。
 可聴範囲が平坦であれば癖の無い音が出る様です。
*今回もこの線で実験してみようと思います。
 まあNJM2845DL1-05ですな。
*5VのレギュレータICを使うには、ACアダプターは5Vでは電圧が足りません。
 6VのACアダプターが必要です。



【レギュレータICで大丈夫か?】
失敗しないためには事前のチェックを行います。転ばぬ先の杖ですな。
スペックオーバーにならないか、オーバーヒートしないか。
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*以上から、ACアダプターは 0.625A x 2=1.25A となります。
 余裕を見て秋月のこれにしました→6V 2.8A
 本当の理由は手元にあったから。(爆)
*レギュレータICの最大電流0.625Aに対して、
 NJM2845DL1-05は0.8Aですから大丈夫ですな。
*発熱も0.342Wで、スペックに対しても余裕がある事が判りました。
*問題無く使用できるという検証結果です。(爆)




【実はかさ上げ電源】
NJM2845DL1-05を使う方が良いと思いますが、
手持ちの関係でNJM2845DL1-33を何とか利用してみようと思いました。
ポタアン④の時に外して余っていたからです。(爆)
下図の回路で実験してみようと思います。「かさ上げ」です。
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*だいたい5V〜5.2Vくらいになります。(爆)
*本当は少し問題がありますが、それは最後に記載しようと思います。(爆)

こんな感じの電源部になります。
C33,C34は電源ICの発振対策です。
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これを盛り込んで、
ユニバーサル基板部分の回路図が下図となります。
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電解コンが1個、C30ですが、レギュレータを通る前なので音には無関係です。
だんだんと複雑になってきました。




【リワーク及び、キットの改造】
まずは上記回路を盛り込みます。
レギュレータICは背面にリード線を半田付けして3本足としています。
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*4.7uFの水色の積セラは過去記事にも記載している村田X7Sです。
*上に記載した電源部の変更以外にも、
 音声信号の入力カップリング用コンデンサを設けます。
 (回路図に盛り込んでいませんでした。御免。)

次にキット基板の改造です。
レジストを剥がします。/SDのランドはすでに半田ショートを外し済み。
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これは電源部です。基板の裏側に0.1uFと4.7uFを付けます。
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0.1uFはX7R特性の物でも100V品だったらカサカサ音にはならない様です。
最高ではありませんが悪くはないといった程度ですな。省スペース優先。

次は表面です。
入力抵抗、入力カップリングコンデンサ、電源のコンデンサです。
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*入力カップリングコンデンサは外して、ユニバーサル基板上に移動しました。
 セラチップ1uFから、4.7uFの積セラX7Sに変更です。
*入力抵抗は100kΩが付いていましたが、これを47kΩ x 2 直列に変更します。
 このくらいの抵抗値の場合は直列の方が音が良いでしょう。
 写真では手持ちの関係で51kΩの2 直列です。
*いずれも細かい作業なので、基板裏側のランドで半田ショートして、
 ユニバーサル基板側に組む方が簡単でしょう。
*電源の方は1uFのセラチップを外して、そこに68pFのC0G品を付けます。
 写真の様にレジストを剥がしておきます。

レジストを剥がした箇所に2700pFのC0G品を取り付けます。
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リワークが完了しました。ショートなど無い事をチェック。
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大まかに動作確認して試聴する部屋に持って行きます。




【ここまでの音質】
う〜んこれは、数万円の市販品アンプに勝てるかも?(爆)
という事は10万円以上クラスのアンプと肩をならべると言う事?(爆)
高域のカサカサが無くなり滑らかになりました。多少の癖は残っている感じです。
過去記事2W x 2chアンプよりも今回のアンプは癖があり空間表現は劣ります。

それであっても、けっこう充実感のあるリアルな表現ができますな。
遠方の距離感は3mくらい先までは空間が表現できるみたいです。
もうちょっと改善できるかも?

ただしボーカルなどを違和感の無い音量まで上げられません。
ピチッ、ピチッという感じでサチっちゃいますな。
その度に音量を下げる事になります。集合住宅のお宅はちょうど良い音量かも?




【今回の変わった所】
さて、5VレギュレータICのNJM2845DL1-05を使うなら普通ですが、
「かさ上げ」回路を使いますと普通とは違う特性になります。
「かさ上げ」回路を考えてみます。
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LEDの VF=1.8V で「かさ上げ」している訳ですが、
LED電流はどのくらい流れるのか? よく確認した方がよいですな。

それはNJM2845DL1-33のGNDピン電流=LED電流ですな。
データシートにGNDピン電流のグラフがありましたので引用してみます。
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*今回のD級アンプ最大電流が0.625Aだったので、グラフから13.5mA?
 でも最小の時は1mA未満ですな?
*つまりD級アンプの出力に応じてLED電流が変化する訳です。(爆)

これに対して、LEDのVFを直流で測定してみました。
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*おおまかに1mAと20mAの差を見ます。
 今回は緑LEDを使ったので VF=1.84V〜2.17V  その差は0.33V
*つまり「かさ上げ」電源とは?
 小音量の時に5.0Vならば、最大音量時には5.33Vになります。(爆)

具体的に基板上の動作を見てみました。
ウッドベースを鳴らした時を考えて、300Hzとしました。ちょっとサチッた時。
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へたれ電源の逆!(爆)
普通ならコケる所を、ぐんと電圧が上がります。
それならば、パンチの効いたガツンというドラムスの音が出るのかと言いますと、
そういう訳でも無さそうで普通です。(爆)

う〜ん良いんだか悪いんだか?
D級アンプICの定格電圧オーバーにはならない様なので故障する事は無いでしょう。
皆さんは採用しないで下さい。(爆)





来週はたぶん梅酒の投稿になると思いますが、
その後でもうちょっとD級アンプをいじってみる予定です。


記事の内容は鵜呑みにせずご自身で実験評価して下さい。
そして当方はめんどくさいので一切サポート致しません。(爆)

以上です。
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by ca3080 | 2015-05-30 14:58 | オーディオ&電子工作
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