アホな題名でご免。部品2個〜3個で構成する超単純なフィルター回路です。
いや〜今の季節は遅刻注意報です。まさに春眠暁を覚えずですな。 少しボケ気味な日々ですから頭の体操をやってみます。 初心忘るべからずですが、はたして当方は思い出せるのか? 【フィルター回路の話】 OP-AMPを使った回路は次回にでも考えてみます。 今回は超単純なRCフィルタとLCフィルタを考えてみます。 基本過ぎる回路なので信号源や負荷の影響を受けてしまうフィルター回路です。 【伝達関数の式を考える】 伝達関数というのは、出力÷入力の特性です。入出力特性ですな。 最初は抵抗の分圧を利用して超簡単に考えてみます。 「リンゴが2個」みたいに映像イメージで、右脳を使って考えます。 「半分こ」。小学生未満レベルです。(爆) 同じ様にして、違う抵抗値で分圧した回路をイメージします。 そして掴んだイメージを数式に移し替える訳ですな。 入力電圧から出力電圧を求める式が出来ました。 この式を 出力÷入力 の式に変形すれば、伝達関数の元になる式が出来ます。 以上の考えを元にして、抵抗の部分をコンデンサに置き換えれば簡単です。 抵抗はそのままRですが、コンデンサに置き換えるには1/SCとします。 この式を整理すれば参考書にも載っている伝達関数の式になります。 数式をこねくり回した感覚がありません。(爆) 【カットオフ周波数を求める】 伝達関数の式から遮断周波数(カットオフ周波数)を求めてみます。 まずは伝達関数をお決まりの形式 □/(S+□) に変形します。 お決まりの式それ自体を解き明かしてみるのはちょっと遠慮します。(爆) (フィルターの参考書を見れば書いてあると思います。) お決まりの式に変形しますと、□の部分はωoを表す部分になります。 ωo=2πfoという式の深い理由についてもスルーしておきます。(爆) まあいいから。(爆) とにかく遮断周波数が求まる訳です。 (2015.10.21 そろそろ書いてもいいやぃね? 円の一周は2πだんべ?) 回路屋さんが忘れちゃいけない超基本的な公式が求まりました。 fo=1/(2πCR) もうちょっと続けてみます。 【周波数特性のグラフを描く】 伝達関数の式から周波数特性のグラフを求める事ができます。 伝達関数に使っているSをjωに置き換えます。複素数なので絶対値にします。 得られた式に数字を入れれば各々の周波数に対する振幅値が得られます。 でも3ポイントだけじゃ判りにくい。 よってGoogle先生に聞いてみました。(爆) 計算値と同じ数値です。形的にはあまり見掛けないグラフですな。 スペアナで見る事はあるかも知れません。 横軸は周波数ですが、周波数にマイナスは無いのでY軸の左側は使いません。 これのY軸をdBに変換して、X軸をLogで表すと見慣れたグラフになります。 計算値と同じ数値ですな。よく見るf特のグラフです。 位相の計算もできるみたいですが割愛します。 HPFにつきましても省略します。気になる方はご自身でどうぞ。(爆) 【LCフィルタを考えてみる】 同じ様にLCフィルタを考えてみます。正確にはRLCフィルタです。 これも抵抗分圧のイメージをあてはめて、式を整理すれば伝達関数が得られます。 伝達関数の式から遮断周波数の式を求めます。 これもお決まりの式に変形します。 どうすればお決まりの式なのかは参考書を見ないと判りません。(爆) 今度は ωo^2 と、Q が出て来ました。 まあいいから。(爆) 今度はQの式を求めてみます。 これで必要な計算式が得られました。ヤッター。(爆) けっこう頭の体操になった気がします。 【具体的なフィルタを設計してみる】 RCフィルタとRLCフィルタを設計して特性を確認してみます。 計算式はこの記事で求めた式を利用します。 fo=1kHz、Q=1/√2 と致します。 回路図に記載した定数で求める特性が得られました。 グラフを描かせて見てみます。 RCフィルタの方は周波数が10倍になると減衰量が-20dBになりまして、 RLCフィルタの方は周波数が10倍になると減衰量が-40dBになりますな。 遮断周波数は1kHzに見えますが、拡大して見てみます。 なるほど-3dBの周波数が1kHzにぴったり一致しています。 RLCフィルタのQを1/√2にしましたが、これは最大平坦特性が得られる値の様で、 参考書によりますとバタワース型と記載されています。 【スケーリング】 RLCフィルタはQの値が面倒ですな。 Qが変化しない様な割合で定数を変えれば周波数だけをスライドできます。 そういう手法をスケーリングと言うらしいですな。 L1*C1 に対して L2*C2 160*0.16=25.6 10*0.0256=0.256 この差は100倍です。 fo=1/(2π√(L*C))なので定数が100倍なら周波数は10倍になります。 L1/C1 に対して L2/C2 160/0.16=1000 10/0.0256=390.625 この差は2.56倍です。 √2.56=1.6 なので、R2=R1÷1.6=1414÷1.6≒884 1mHのインダクタならφ10mmくらいの閉磁路タイプが入手できますな。 けっこう現実的なフィルタにも応用できると言う訳です。 【電源フィルタ】 電源フィルタに使うには抵抗分がロスになります。 抵抗ゼロで使いますとRLCフィルタのQは無限大になってしまいます。(爆) 実際にはインダクタの巻線抵抗や、電源供給側の出力インピーダンスがあります。 まあ現実的な所で、インダクタの巻線抵抗が0.1Ωの場合を考えてみました。 上図の例ではQの値が10となってしまいます。 これはfoの周波数で10倍の電圧ピークが生じると言う事ですな。 対処は簡単ですが見易い様にグラフにしてみました。 電源のLCフィルタも計算せずに安易に作ったら弊害が生じる訳です。(爆) まさか計算を無視して設計する人はいないでしょう。 いるかも。(爆) 【2次フィルタ+2次フィルタ=4次フィルタ?】 RLCフィルタは2次の関数なので-40dB/decで減衰しますが、 これを2つ直列にして4次フィルタは出来ないでしょうか? まあ出来なくもありませんが簡単ではない様です。ちょっと考えてみます。 4次フィルタのQの値は参考書を見まして1.31と0.54にしました。 2次フィルタ同士の間にバッファを入れれば干渉がありません。 しかし単純に直列構成にした場合はお互いのインピーダンスが干渉し合ってしまい、 Qが下がってしまいます。 まあ電源フィルタなどの場合は減衰量が取れていればOKなので、 こういった特性でもOKな場合もありますな。 干渉の影響を少なくする簡単な方法もあります。 上流側のインピーダンスを小さくして、下流側のインピーダンスを大きくします。 かなり改善しますが、完璧ではありません。 こういったフィルターの設計方法はベタな手法でかっこ良くありません。(爆) そういう理由で参考書には載っていないのかも? 別の方法もあります。試行錯誤です。(爆) 何か知りませんがうまく出来ちゃった。(爆) 回路シミュレータがあるから出来る技です。(爆) 市販品のインダクタ誤差などから考えますとOK範囲かも知れません。 位相特性は怪しいと思います。 【終わりに】 けっこう長くなったので、今回はこの辺で終了します。 とんでもない間違いがあるかも知れません。 記事の内容は鵜呑みにせずご自身で計算評価して下さい。 そして当方はめんどくさいので一切サポート致しません。(爆) 以上です。
by ca3080
| 2015-04-18 11:14
| 電子工作(一般)
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