MMカートリッジを使用しますとターンテーブルの内周ではハムノイズを拾います。
その現象以外にも色々あるみたいなので対策してみました。 中古品とは言え改造にはリスクが伴います。 AC100Vのコンセント機器なので火事や漏電、感電の危険性があります。 むやみな改造はやめましょう。(爆) 特に今回は火災や感電になるリスクが高いですな。 すべては実行した人の自己責任という事で。 【原因と対策方法】 原因は単純です。AC100Vの電源トランスから交流磁場が漏れてくるのです。 それ以外にも、 筐体へ飛び乗ったハムノイズはコモンモード電流となって戻ってきます。 対策は下図の様にスイッチング電源のACアダプタに入れ替えます。 出力が直流なので、SL-1200の基板にある安定化電源もリプル低減されます。 *SL-1200の動作に必要な電圧は22V以上あれば動く様です。 基板のレギュレーター出力は公称21Vですが実測で20.3Vでした。 *SL-1200の消費電流を測定してみますと、 通常動作で250mA、スタートとストップの瞬間に600mA超。 回転中のターンテーブルを手で押さえると620mAくらい。 スタイラス・イルミをOFFにすればいずれの値でも50mA下がります。 (前回の改造を実行すれば全体に30mAの削減がされます。) *この電圧と電流を満足するACアダプタという事で、 24V0.75Aの物を選択しました。 置き換え可能なサイズを探して採用します。 【ちっとんべーやってみんべ】 ①ACアダプタの足を折る。(爆) ペンチで折れない人は金鋸で。 ②線を付ける。(爆) PSE適合に準ずる安全性能の配線材を使用します。 絶対に外れない方法でハンダ付けします。 必要以上の加熱もACアダプターを痛めます。技術が要りますな。 ③絶縁テープを巻く。 電気工事用の絶縁テープを使います。安全重視。 ④シールド用アース線を付ける。 GND側をテスターで確認します。 半田付けして固定します。収縮チューブ等でショート防止します。 ⑤シールドを施す。 アルミテープを巻きます。100V側には巻かない事。 アルミテープを一周したら、そこにアース線を巻き込みます。(爆) シールドのアルミテープがしっかりGNDに接続されている事を確認します。 更にガムテープで絶縁します。(爆) ⑥トランスを外して分解する。 ネジ3個で外せます。配線はワイアラッピングなので巻きをほぐせばOK。 更にネジ2個を外して、ボンドで固まっていますが分解します。 下図は不要な部品です。ゴムは1個だけ使用します。 ⑦トランスの組み立てと取り付け。 先に作ったACアダプタを組み込みます。向きに注意。 ゴムがある側が100V側ですな。 これをSL-1200本体に取り付けます。 鉄板は磁気シールドになります。筐体とは絶縁状態。 アルミのシールドに加えて2重構造ですな。 ビスが1個無くてもだいぶ軽くなったので問題ありません。 ⑧配線。 しっかり半田します。ワイアも固定します。 *この段階で電源をONにしてテスターで電圧を確認します。 電圧を確認したら、下図の様に整流ダイオードをショートさせます。 白がGND、オレンジが24Vです。 *注意事項ですが、ターンテーブルを外した状態で電源ONする時には、 スタートボタンを押してはいけません。空焚きならぬ空回転は良くありません。 アレですな。 SL-1200Mk5以降はコンデンサが違うかも?工夫するべし。(爆) 他には、当方のSL-1200Mk3にはヒューズがありません。直結でした。 これもACアダプタには保護回路が内蔵されていますから無問題。 基板の内部回路も改造を予定していますが、 その時にはこの部分をコネクターに置き換えます。 まあハム対策だけなら今回の記事に書いた方法が簡単ですな。 【回路図】 まあ一応。メモ程度。 【改造による効果】 まずは基板側の21Vレギュレーター出力電圧を確認してみました。 改造前と変化ありません。 そして、どのくらいハムノイズが減ったのかですな。 カートリッジにShureのM97xEを使って、ターンテーブル内周にある時の ハムノイズの飛び込み具合を測定しました。 測定用レコードの基準1kHzが0dBとなる様に利得調整しました。 激減、効果絶大! ヤッター!(爆) ちょっとそこの旦那、気付きましたか? いつの間にかAC90V~264V/47Hz~63Hzにマルチ電圧対応されてますよ。(爆) 海外でも使えるかも。(爆) でもその前には耐圧125Vしか無いC601を削除しなくちゃいけません。 前回はスタイラスイルミで、目で見て誰にでも判る効果があります。 今回はハムノイズで、まあ耳を澄ませば聴き取れる変化でしょう。 こんな感じで徐々に判りにくい世界に突入していく予定です。(爆) 【注意事項】 何があっても自己責任です。 何らかの問題が発生しても当方は一切の責任を負いません。 そして当方はめんどくさいので一切サポート致しません。(爆) 以上です。 2014.09.15追記。 C601は何のためにあるのか? 電源トランスを使用中に電源スイッチS601をOFFにすると、 過渡電圧がビヨンビヨンって発生して、スイッチの接点で放電します。 そうならない様にC601を付けて接点が傷むのを防止していたんでしょう。 (似た例では、リレーの駆動とかでも同じ様な部品を設けますな。) ACアダプタに変更したから過渡電圧は無しです。C601は不要です。 2016.08.08<告知> 第三者に対しての社会的な配慮及び礼節に欠けた表現があり、 不適切なコメントと判断し削除させて頂きました。 2016.08.08<告知> 何らかの利害あるいは問題を持ち込まれる懸念が生じましたので、 折角のコメントですが削除させて頂きました。 。
by ca3080
| 2014-09-13 10:24
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