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高音質アッテネータ①抵抗の音

可変抵抗器を使用すると音がボケます。感動が薄れるんですよね。
音質向上の対策として、スイッチで抵抗を切り替えるアッテネータを採用している高級品も多い様ですな。



可変抵抗が悪い一因としてブラシ接点という説があります。別名ワイパー。
それを漢字で書くと摺動子。辞書で「摺」を引くと読みはショウ、またはロウ。
摺動子で検索するとけっこう面白い。 これも一種の再検証という事です。(爆)
しゅうどうし??? 何でこうなった?

まあ同様に、オーディオの常識は殆どが勘違いとデマの世界です。要再検証。
当方が文末に入れている「爆」だって爆跳という事かもよ。(爆倒)
まあ冗談はこの辺で、アッテネータ(略してATT)の話を進めます。

  ※書くのを忘れたので追記します。
  音の評価をする時には色々と条件があります。
  その辺は過去記事配線材についてに記載しましたので、
  当方の記事を読んだ事が無い方はお手数ですがご確認下さい。




【一般的な抵抗の音】
抵抗の音と言っても、音が悪けりゃ使わないでしょ?
あえて悪そうな抵抗を評価する意味もありませんがな。不採用だし。
まあそんな訳で対象外なんですが、多少の傾向は書いておきます。

*駄目な金皮抵抗は音が曇るというのは本当です。良い物は少ないです。
 駄目な奴は蒸着した皮膜がスキマだらけとか凸凹なんでしょうか?
*酸金抵抗は被覆を削ってスケルトンに改造するという有名な話があります。
 カーボンより鮮度が良いですがチャリチャリという高域の付帯音もあるかな?
*メタルグレーズ厚膜抵抗は酸金に似ていますがモヤモヤします。音が滲みます。
*カーボン抵抗は音が滲んで膨れ、色づけがあります。粒子感も目立ちます。
 色づけを極力抑えたタイプと、異常な程の色艶を出すものがあります。
 理研のRMAは色づけが少ない。理研のRMGはたっぷり色艶の音。
 見た目は金足かどうかの差しかありませんが、音の傾向は全く違います。
 ソリッド抵抗も濃い色艶の物が多くありますな。エフェクターとして如何?
*そして可変抵抗はと言うと、ボケボケのカーボン抵抗に似ています。
 鮮度が落ちて定位がボケて音が膨れ、粒子感がありザラザラしてます。
 高音質をうたう可変抵抗器も当方にとっては駄目な部類です。

チップ抵抗の標準品で、誤差±5%〜±0.5%の物はメタルグレーズ厚膜抵抗ですな。
グレーズというのは陶器の上薬の事みたいですな。
抵抗体の種類等はメーカーさんの仕様をちゃんと確認した方が良いですよ。




【抵抗の使い方による音質】
普通に考えられる事は、
・音声が直接に通過する抵抗は影響が大きい。
・DCバイアス抵抗等ぶら下がっているだけの抵抗は影響が少ない。
・ATTの様に音量を分圧する部分の抵抗は影響が大きい。
・NFB抵抗や電流電圧変換の抵抗など、当然ですが影響は大きい。
・DAC後のフィルタや、フォノアンプなど、当然ですが影響は大きい。
・TrやOP-AMPの入力抵抗は入力容量などと相互作用して影響がある。

あまり記載を見ませんが、下記の様な特徴もあります。
・合成抵抗が同じ抵抗値の場合、並列は音が悪い。直列の方が音は良い。
・4.7kΩくらい以下であれば単品で使った方が音は良いと感じます。
・だいたい6.8kΩより大きい抵抗になってくると劣化が増してきます。
 6.8kΩ以上を使用する場合は、低い抵抗を直列で構成した方が良いかも?
・DCバイアス用の高抵抗も半分の抵抗値を直列の方が良い様に聞こえます。

まあ品種にも依りますから、試聴して決めて下さい。
抵抗の寄生容量が関係している感じですな。




【ハイレベルな抵抗の音】
さて超高音質抵抗の音です。
試聴方法としては、
・2種の聞き比べ、相対比較じゃないと評価が難しいです。
・また音楽ソースですが、鮮度が高くても抵抗の差が出にくい録音もあります。
 色々なCDなどを用意して聴いてみないとすぐには判断出来ませんでした。
・ヘッドフォンだと判りにくいのでスピーカーを鳴らして評価しました。
 その後ヘッドフォンでも再試聴しましたが評価結果は変わりません。
・解像度が高いと聴き疲れするという噂話についてです。どう思いますか?
 再生音を超える最高解像度の音がありますよ。それは生音です。
 会話の声、生活音、自分の屁の音。四六時中聞いてる最高解像度の音です。
 職場の上司の声を聞くと疲れる。好みの姐ちゃんの声は癒される?(爆)
 やっぱり再考察、再検証が必要ですな。
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そしてまた、噂の高級抵抗が負けちゃった...(爆)
ランキング形式です。

1:進工業RGシリーズ1608サイズ
   ステージの奥で鳴るフルートや最奥の金管楽器も位置の差まで聞き取れます。
   ステージの前で歌う声は確かに立って歌っている様に聞こえます。
   上下方向の定位も表現出来ている様な解像度と生っぽい響きです。
2:進工業RGシリーズ2012サイズ
   1608サイズの音質よりも若干音が前に寄ってきますな。
3:Vishay VAR (1kΩのみ確認)
   ちまたでは世の中で最も音が良いと言われる抵抗です。
   進工業RGでは感じる気がする上下方向の音までは聞き取れず。
   全体に横並びに音が定位する感じがします。3次元に足りず2.5次元。
   ストリングスの向こう側のフルートとかオーボエが若干前の方に寄ります。
4:進工業RRシリーズ1608サイズ
   Vishay VARよりも、奥側の定位がもう少し前に寄って来ます。
5:進工業RRシリーズ2012サイズ
   1608サイズの音質よりも更に音が前に寄ってきて狭くなります。
   しかし、霧が晴れた様な明瞭さと極めて自然な分解能は保持されてます。
6:Vishay VSR
   進工業RRシリーズとの比較では、ぐっと空間性が劣る感じを受けます。
   ストリングスが雛壇に居るんじゃなくて全部合わさって壁の様です。(爆)
   中域が引っ込んでのっぺりとした艶が乗る? 素子の方向性があるかも?
   高域がシャラシャラ鳴る癖がある? そんな感じです。
7:DALE NS-2B
   Vishay VSRと非常に近い音ですが、少しにぎやかな明るい音で、
   音楽を楽しめると思う音です。代わりにVSRより分解能は落ちます。
   奥側への定位が劣る所については明るい音にマスクされ誤摩化されます。
   当方はVSRよりもNS-2Bが好みですよ。でも何かうるさい。(爆)
8:DALE RS-2B
   当方の所持品は古い部品だからか、ソフトな丸い音に聞こえました。
   ですが、デールの巻線抵抗ならではの音は失っていない感じです。
9:DALE CW-2B
   NS-2Bよりもおおざっぱな表現に感じるがバランスは宜しいです。
   価格は少し安いですが、音の特徴はデールの巻線抵抗そのものですな。
10:ニッコーム RP-24C
   皆さんよくお使いの抵抗です。比較用に入れときました。
   値段の割に音が良いですが、残念ながらこのランキングでは最下位です。
   中高域に聞き取りにくい曇りがある音が現れます。
   音が全体的に違う響きに変化している感じがあり、それはVSRよりも酷い。

進工業のRRとかRGは音の評価を見ませんな?
   ※良くない評価はありましたが、使用機器と価値観が違うんで何とも。(爆)
まあ理由はともあれ進工業のRGが、Vishay VARよりも音が良いという、
これは他に記事を見ません。当方が発見者と言う事で。(爆)

2012よりも1608の方が音が良い話も、当方が初めての公表かも知れません。
(普通の厚膜チップ抵抗も2012より1608の方が音は良いですよ。)
お陰様で、また良い物を発見出来ました。

Vishayもデールも基準として入手し、進のチップと比較する事をお勧めします。
まあVishayの抵抗1本の代金があれば進RGは何十個も買えますな。
進RGにこだわらなくても、進RRは入手が容易で満足できる音質だと思いますよ。
ところで、1005サイズは可能性がありますが未評価です。鼻息で飛ぶし。(爆)
進工業のRGとRRですが、熱に弱い様で半田ゴテの温度は低めが宜しいですよ。

(2015.12.03 抵抗の音質を別の角度から再確認→抵抗の音質 再確認




【自分で何とかする人には…】
ATTは抵抗とスイッチだけの簡単な回路です。当方が口を挟む余地はありません。
高級抵抗とロータリースイッチを買うお金がある人はそれで良いでしょう。
オーディオワークスさんがフリーソフトを作ってますからご活用下さい。

次にスイッチですが、けっこう舐めてて仕様とか未確認の人も居るでしょ?
駄目ですよ。「スイッチ 最小電流」でピンとこない人は検索をお勧めします。
不適合なスイッチを使うと意外に劣化しますよ。音がモヤモヤになります。
「スイッチ ショーティング」も同様ですな。判らなければ調べるがヨロシ。
よく回路を考えて最適な方式にしないと、切り替え時にボコッと言います。(爆)

安くする手段としては、
・入力固定の簡易Lパッドにする。
・接点数を下げる。2回路6接点スイッチとかで我慢する。
 いつも聴くレベルを6種類だけ選べる。汎用性が無くなります。
・Lch、Rchを別に作る。1回路12接点スイッチとかを使う。
 音量を変える時は2チャンネル分のノブを回す必要があります。
・変化量を大きくして2.5dB〜3dB切り替えにする。
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作成例は2012サイズのチップ抵抗を使ってます。
回路は簡単なので挑戦したい方はお試し下さい。




【当方が挑戦する特殊ATT】
上に載せた作成例が出来ちゃったので もういいや、という気分なんですが、
普通のATT以外にもちょっと構想しておりましたので手掛けてみます。
回路とか公開されていなくて、音が良さそうな新回路ですな。

①簡易的Lパッド電子スイッチ式ATT
 トランジスタで抵抗を切り替える方法です。
 スイッチの接点が問題という話を見掛けますが、トランジスタスイッチは?
 切り替え数だけぶら下がるとどうでしょう? それでも良いかも知れません。
 またマイコン制御も可能ですが、まずは手動方式で音を確認してみます。

②光学式電子ボリューム
 CdS素子を使用した可変抵抗です。サウンドデンFIDELIXに掲載がありますな。
 高音質とうたっていますが? はたしてどうでしょう。
 という事で、抵抗の音質を確認する時に、CdS素子の音も聞いてみました。
 光を適当に当てているので音量がうまく合っていない状況ですが、悪く無い。
 ニッコーム RP-24Cと同じ位かそれ以上か? もしかして結構イケるかも?
 温度特性やバラ付きなど難問がある様で失敗の可能性もあります。

そして次回以降ですが、
②の方がモチベーションを上げ易いんで②を先に作成したいと思います。




【注意事項】
上記は当方のオリジナルな検討結果です。勝手に真似しないで下さい。
上記を鵜呑みにせずご自身で実験評価して下さい。当方は一切サポート致しません。
やましい事をする前に、コンサルタント代金をちょうだい!(爆)

以上です。




※え〜、ここで掲げた抵抗を使用するなとは書いておりません。
 アッテネータ作成も個人用なら誰も見てないんだし良いんじゃないですか。
 商用の使用、キットで売る、記事に書く、そういう場合にパクりはイケません。

 シンプルなアッテネータも到達点に行き着くまでの根拠なり評価を示しましょう。
 当方の記事とは違う視点と違う評価内容でオリジナル性を発揮しましょう。

 それじゃ語尾すべてに「ダンベ」をつけてみんべ? (爆)
 言い回しじゃなくて内容の事ですよ! (爆)












2017.12.29追記。
9月から告知致しておりましたが、予定通りコメント蘭を削除させて頂きました。
今までコメント頂きました皆様には感謝申し上げます。ありがとうございました。





by ca3080 | 2013-05-24 18:52 | オーディオ&電子工作
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